「アイスや氷が舌にくっついてしまった」これは誰にでも起こり得ることです。
時には、金属のスプーンに舌をつけてしまい、見事に離れなくなることも。
その理由を簡単に言うと、氷であれ、金属であれ、アイスであれ、舌についた水分(唾液)が凍って、固い結びつきを作るからです。
では、どうやったら舌にくっついた氷を離せるのでしょうか?
なぜ木の棒やプラスチックだと、舌はくっつきにくいのでしょうか?
以下に分かりやすく紹介します。
舌が氷にくっつく理由
舌がくっつく現象が起こるには、温度が0度以下でなければなりません。
私たちの舌は、99%以上が水分からなる唾液で常に覆われています。アイスや氷、金属の温度が低いほど、この舌の水分(唾液)はすぐに凍ります。
通常は、寒くなると、この唾液が凍ってしまうのを防ぐために、暖かい血液が舌に熱を運び、唾液が凍ってしまうのを防いでいますが、熱が不足した舌では凍りつきやすくなるのです。
金属と違い、木やプラスチックにはくっつきにくい理由
それは、熱を通す速さを表す「熱伝導率」が関係しています。
熱伝導率は、素材の種類によって異なります。
さて、金属(のスプーン)は熱伝導率がとても高く、氷以上に熱を伝えやすいといわれています。
一方で、寒くなると金属棒は凍ってしまい、熱を持ちません。
舌と金属の関係も同じで、金属は、舌の熱をあっという間に奪ってしまうのです。
しかし、木製のスプーンの熱伝導率は、ステンレスの150分の1程度で、熱を奪うスピードがゆっくりなため、暖かい血液が速度で勝ります。
ゆえに、木やプラスチックは熱伝導率が低いために、舌がくっつきにくいのです。
そうなると、くっついた舌の氷を溶かすことが、金属から舌を離す手助けになります。
くっついた舌を離す方法
もし、ぬるま湯があれば、くっついた部分にかけて舌の周りの氷を溶かしてあげましょう。
ぬるま湯が用意できないなら、両手で口の周り包み込むようにして小さな空洞を作り、暖かい息(温風)で温めましょう。
このとき、熱湯を使わないこと、無理やり剥がそうとしないこと、そして、唇が凍った物に触れないように注意しましょう。