防虫剤はなぜ小さくなって消えるのか?

防虫剤が小さくなる理由身近なふしぎ

衣類を守るために入れた防虫剤が、数ヶ月後に消えてなくなっている。

これは、昇華と呼ばれるプロセスが原因です。

昇華というプロセスは、固体が加熱されることで、液体と呼ばれる状態変化を経ることなく直接気体に変わることをいいます。

すべての物質が昇華するわけではありません。

防虫剤は、ドライアイスキャンドルのように、揮発性の高い「ナフタレン」と呼ばれる結晶で作られているからです。

以下に、防虫剤が時間の経過とともにどうなっていくのかについて、ナフタレンの性質をもとに紹介します。

ナフタレンの昇華

ナフタレンの結晶の分子間力はとても弱く、温められるとその状態は固体からバラバラになって直接気体に変わります。

ナフタレンの場合は、その状態変化が室温においても起きます。

そして、この揮発した蒸気は衣類に吸収されるか、または、大気に逃げてしまうため、時間の経過とともに防虫剤は消えてなくなるのです。

参照元: Why do mothballs disappear over time?