紙が黄色くなるのはなぜ?
紙を放置しておくと、黄色く変色するのは、銅が緑色になるのと同じで、主に酸化が原因です。
酸化とは、物質が酸素と結合する化学的プロセスのことです。
以下に、紙が黄色く変色していく方法についてみていきましょう。
紙の主成分の酸化が原因
さて、紙は主に木からできています。
木材はセルロースとリグニンなどで構成されています。
セルロースもリグニンも、木の細胞壁を構成する成分で、木の繊維を強固に結びつけ、骨格を維持する役割があります。
そして、紙の中に存在するこの主成分は、酸化しやすい性質を持っています。
つまり、空気に触れると、酸素と結合しやすいのです。
そのため、紙の色は白から黄色に変化するのです。
新聞紙が本より変色しやすい理由
しかし、みなさんは、新聞が、本に比べて比較的早く黄色くなることをご存知でしょうか。
これは、書籍用の紙に比べて新聞にはリグニンが多く含まれているからです。
リグニンはセルロースに比べて酸化しやすい性質を持っています。
そのため、新聞は書籍の紙よりも早く黄ばんでしまうのです。
一般的に、リグニンを薬品で分解してつくられる化学パルプ紙(上質紙)よりも、リグニンを多く含む用紙の方がより劣化しやすくなります。