ここでは、建築工学のエンジニアになったつもりで、雪だるまを科学的な視点でバランスよく作る方法を紹介します。
実は、雪だるま作りは、子供がバランスや重心について楽しく学べる絶好の機会なのです。
特に海外の雪だるまは、日本のような2段重ねではなく3段重ねが一般的なので少し難しくなります。
大きな雪玉と小さな雪玉、そして大きな雪玉より小さくて小さな雪玉より大きい中くらいの雪玉の3つをバランスよく重ねなければなりません。
雪だるまの作り方
まず、両手で雪を固めて雪玉を作ります。
できた雪玉を地面の雪の上で転がせて、どんどん雪を足しながら大きくしていきます。
これを繰り返して大・中・小の3つの雪玉を用意し、重ねてみましょう。
大きさとバランスの関係
面白いことに、一番下に一番小さい玉、その上に中、大という順番で上に行くほど大きな雪玉を重ねると雪だるまは倒れてしまいます。
倒れた理由は、大きい雪玉の下に接地面のスペースが十分にないために、一番下の小さい玉とのバランスがとれにくくなったからです。
これでは、重心が少しでもずれて片方に重みがかかりすぎると、すぐに雪だるまは倒れてしまうのです。
それは雪だるまが逆立ちが苦手な理由です。
さて、中くらいの雪玉を底に置き、一番小さい雪玉と一番大きい雪玉を上に重ねるとどうでしょうか?
大きい雪玉はすぐに落ちますが、小さい雪玉はそのままの位置にとどまりました。
これは、小さい雪玉の下には十分な接地スペースがあり、中ぐらいの雪玉で十分に支えられていたからです。
しかし、大きな雪玉の下には、ほとんど接地スペースがないために、すぐにバランスが崩れて落ちてしまったのです。
最後に、一番大きな雪玉を底に、中くらいの雪玉を真ん中に、一番小さな雪玉を上に置いたらどうでしょう?
ついに、バランスのよい雪だるまができました。
私たちの街のタワーやビルを建てるエンジニアも、雪だるまのように底で支えられるバランスを確認して建物が倒れないようにしているのです。
雪だるまの土台がバランスよくできたら、後は、鼻にニンジン、腕に棒、目にボタンを置いて完成です。
もし、雪がパウダースノーでなかなか固まらないようなら、砂の城の作り方と同じように、霧吹きを使って水を含ませてから作ってみてください。
あまり日の当たらない場所なら、作った雪だるまをより長く楽しむことができるでしょう。