ある日突然、人工衛星がすべて消えたら、私たちの生活はどうなってしまうのでしょうか?
通信、輸送、電力、コンピュータシステム、食料サプライチェーンが深刻な影響を受け、数時間もすれば、世界経済や交通機関のほとんどが働かなくなります。
以下に、私たちの生活がどれだけ人工衛星に依存しているかを考えずにはいられない実態を紹介します。
人工衛星がなくなることによる生活への影響
まず、一番身近なことでは、テレビが電波を受信できなくなり、見れなくなります。これでは、海外でのスポーツ試合の結果も分かりません。
道路の信号機や鉄道信号は赤から変わらなくなり、交通機関がまひします。
飛行機やドローン、船舶との通信が途絶えます。衛星電話が通じないため、海上や砂漠にいる人たちは孤立していきます。
GPSが使えない
全地球測位システム (GPS)が働かなくなります。map機能が使えず、迅速さを求められる配送業務や救急サービスは遅れていきます。
衛星通信とGPSの喪失により、悪天候や乱気流を検出し、予測するレーダーがなくなり、民間航空機は運航をみあわせ始めます。
宇宙からの正確な時間信号を受け取ることができなくなり、時間が狂い始めます。
世界経済が働かなくなる
複雑な金融取引(クレジットカードでの支払いやATMを使ったお金の引き出しなど)ができなくなります。これは社会生活に大きな影響を与えるでしょう。
コンピュータのデータパケットの同期はすべて時間によって管理されているためそれが崩れるとシステムやクラウドに障害が発生し、ネットワークは停止、または、危険にさらされるでしょう。
火山活動や自然災害などを見守るモニターが機能しなくなり、天気や海水温度、海面レベル、氷河、温室効果ガスなどの観測ができなくなります。
地上約600km上空の軌道上を周回するハッブル宇宙望遠鏡からの天体観測のデータが送られなくなります。