兵庫県の有馬温泉の周りには火山はありません。
それにも関わらず、有馬温泉の湯は100度を超え、さらにはマグマから出る水と成分がとてもよく似ています。マグマがないのにです。
実は、2024年の研究で、有馬温泉の湯は、海底の岩盤から来た湯であったことがわかりました。
同じ海の水が、九州では火山に、有馬では温泉になっているというのです。
さらに研究がすすむにつれて、地下深くの岩盤から出た水が一気にあふれ、それが断層を動きやすくして阪神淡路大震災の引き金になったのではないかともいわれています。
ここでは、有馬温泉の地下ではいったい何が起きているのか?
湯はどこで温められているのか?
とても興味深い有馬温泉の不思議について紹介した以下の動画をもとにみていきましょう。
有馬温泉の湯を温めているのは火山ではない
一般的に温泉といえば、火山のマグマで温められた湯が使われています。
では、何が湯を温めているのでしょうか?地下深いところまで掘ったからでしょうか?
計算では、地面を100m掘るごとに、地下水の温度は3度ずつ上がるといわれ、1000m掘るとやっと地面より30度高くなります。
しかし、有馬温泉の湯は、深さ200mからの湯なので、計算しても約20度程度となり、単純に深さが関係しているわけではないようです。
さらに、有馬の湯は、マグマの水と似た成分の水が、地面の下から強い力で押し上げられています。
一体何が水を押し上げているのでしょうか?
地球の深いところにある塩辛い水の謎
太平洋側では、日本の下に沈み込んでいる海の底の岩盤、フィリピン海プレートが一年に3cmペースで近畿地方の下側に沈み込んでいます。
岩盤は、海の水を取り込んだまま深く沈み、地中深くで圧迫され、海水は絞り出されます。
その水が断層を通って上がってきたのが有馬の水。
研究によって、有馬の真下67kmのところ、つまりフィリピン海プレートの沈んでいる深さの水であることもわかってきました。
さらに、5000万年以上前の古くて冷たい九州の岩盤とは違い、有馬温泉の場合、まだ若くて熱い岩盤であるため、海水がマグマになりません。
同じ海水なのに、岩盤の年齢によって温泉に違いが出てくるなんて、とても興味深いですね。