アタマジラミは頭皮や髪の毛の上を這うことでしか移動できません。
周りの髪の毛に卵をくっつけて、私たちの体温の熱で6~9日かけて孵化させます。
シラミは、ヒトの祖先がチンパンジーから分かれた約500万~700万年前から共生しており、何百万年もの進化のおかげで、駆除は簡単ではなくなりました。
ただし、アタマジラミは人間の頭以外には寄生できないため、離れてしまうと死んでしまうのです。
以下にアタマジラミが頭の中でどうやって過ごしているのか、そのユニークで強烈な生態について紹介します。
アタマジラミの進化「爪」
アタマジラミが繁栄できた成功の秘訣は、tarsal clawと呼ばれる大きな爪と、spineと呼ばれるこの小さな爪です。
小さなフックは6本(3対)の脚に1対ずつあり、髪の毛にぴったりとフィットするように進化しています。
この爪のおかげで、シラミは私たちの髪を綱渡りのように、スピーディーに移動できます
ジャンプや飛行はできませんが、這って移動はできます。
二人の子供(一人はブロンド、一人は黒髪)が頭を接触させた場合、アクロバットな動きでなめらかに2人の間を移動できるのです。
しかし、それは人間でなければなりません。人間に寄生するシラミは、他の動物には寄生できません。
シラミには532種あるといわれますが、他の霊長類には、その独特の毛に適応したシラミがいるのです。
そして鳥類には羽毛適応したシラミがいます。
毛髪の色にうまくとけこみ、特に若いシラミは、肉眼で見ることはほとんど不可能なほど小さいため、頭皮が完璧な繁殖場所となっています。
シラミは、約8時間息を止めることができ、戦時中に多用された殺虫剤に耐性を持っているので、なかなか殺すことはできません。
卵でさえ、毛髪の一本一本への強固な接着力や持続力があるのです。
しかし、シラミにも弱点はあります。
彼らは、私たちの頭皮から離れては生きていけないのです。
体の他の部位にある毛でも生きられません。
そのため、髪の毛を特殊な金属製の櫛や道具で丹念に梳いて頭から離すと、血液を摂取できなり、24時間くらい、長くても72時間ほどで飢えて死んでしまいます。
アタマジラミの頭皮や髪の毛の上での生活については、以下の動画で見ることができます。