【保存版】小麦粉がダマにならないコツ・できたダマを無くす方法

料理に役立つノウハウ

そもそも「ダマ」とは何でしょうか?

シチューやお菓子作りなどの料理中に、小麦粉が液体に溶けきらないでできてしまった、あの小さな粒状のかたまり。

この厄介なダマの正体は、小麦粉に粘り気をもたらす「デンプン」です。

しかし、幸いにも粉の粒子がネバリによってお互いにくっつくのを防ぐことができれば、小麦粉料理の大敵、ダマは無くなります。

具体的な対策は、以下の2点です。

  • 小麦粉をふるいにかける
  • 小麦粉は少量ずつ追加する

えっ?これだけ?と驚くかもしれませんが、下ごしらえでのこのひと手間が不快なツブツブを効果的に防ぎ、料理の食感を格別に変えてくれるでしょう。

ホワイトソースの場合は、「じっくり加熱」と「素早く混ぜる」ことも忘れてはならないポイントです。

その他にも、ダマができやすい温度小麦粉特有の性質を知るのと知らないのとでは全く違う結果に。

そこで今回は、「小麦粉を使った料理でダマを防ぐ方法」について、水と粉の割合や上手なかき混ぜ方、加熱のポイントなどを中心に分かりやすく紹介します。

それでも「ダマが残ってしまった」という人には、できてしまったダマを無くす方法も合わせて紹介しているのでぜひ役立ててください。

小麦粉のダマの原因

ダマの原因で最も多いのが、一度にたくさんの小麦粉を加えてしまうことです。

小麦粉は、粉の粒が水分を吸うと膨張して結びつきが強くなり、粘り気を出す特性があります。

そのため、急いでいるからと小麦粉をドバっと入れると、それでなくてもくっつきやすい粉が余計に分散しにくくなってダマができてしまうのです。そうなると、かえって時間や手間がかかってしまう結果に。

もちろん小麦粉に水を一気に加えた場合も同様で、水と混ぜる前から小麦粉に既に塊がある場合はなおさら、それがダマの原因に直結します。

ダマができるのを防ぐ方法

お菓子作りでも料理においても、小麦粉を液体にとかす時は、網目状のふるいにかけながら、少量ずつゆっくりと加えてください。

大抵はこれだけである程度のダマは防げますが、ホワイトソースやグレイビーソースといった加熱調理に有効な対策も以下に紹介します。

小麦粉でとろみをつける方法と注意点

小麦粉のでんぷんは、60度くらいから粘り気が出始めるといわれています。

加熱した液体の中に小麦粉をそのまま入れると、デンプンが熱に反応して、内側に粉を閉じ込めたまま、表面に粘着性の膜を作ってしまいます。それがダマの原因に。

特に、調理後のお肉から出る肉汁を使ってグレイビーソースを作る場合は、まだ熱い鍋や材料に直接小麦粉を入れるとダマになりやすいので注意してください。

そのような場合は、肉汁に加える前に、あらかじめ小麦粉と水を1対3の割合で小さめの容器に入れて混ぜて溶かしておき、それを鍋やフライパンの肉汁に少しずつ戻しましょう。

小麦粉の代用品を使うテクニック

一般的に、ケーキやお菓子、天ぷらの揚げ衣のようにふんわりとした食感を求める料理に幅広く使われている小麦粉は「薄力粉」です。

薄力粉は、グルテンの含有量が比較的少ない軟質小麦(柔らかい小麦)で作られているため、粒子が細かく、ダマになりやすいといわれています。

特に開封してから時間が経過した薄力粉は、混ぜる前に既に塊になっている可能性もあります。それがダマの原因に直結するので、よくふるいにかけるかできるだけ新しいものを使いましょう。

どうしてもダマを作りたくない場合、他の粉類で代用するという方法もあります。

コーンスターチで代用する方法

たとえば、とろみをつけるのが目的なら、コーンスターチで代用できます。

しかし、その場合は、粉の性質上、小麦粉よりも粘り気が強く出やすいため、量を半分に調節してください。

たとえば、1カップの水に対して小麦粉を大さじ2杯入れる場合、コーンスターチでは大さじ1杯になります。

ただし、コーンスターチはタンパク質がほとんど含まれていないので、小麦粉のような風味はでにくい点は理解しておきましょう。

強力粉で代用する方法

ダマを作らない目的で、粒子が粗くサラサラとした強力粉を使うのも一つの方法です。

しかし、強力粉は、薄力粉よりもダマにはなりにくい性質がある一方で、グルテンの含有量が多いので、混ぜると粘りがでて生地が膨らみにくく、食感が硬めになります。

そのため、カレーやホワイトソース、グレイビーソースなど料理のとろみづけに少し使う程度であれば強力粉で代用できますが、お菓子やパン作り、揚げ衣などにはグルテンの弱い薄力粉の方が適しています。

ただし、薄力粉でも混ぜすぎるとグルテンによる粘りがですぎてしまうため、ふわっとした食感にしたいならさっくりと混ぜる程度にとどめておくこと。

小麦粉でペーストを作るときに失敗しないポイント

次に、ホワイトソースやグレイビーソースなど油脂を用いる料理で、ダマができないようにペーストから作る方法を紹介します。

ポイントは、じっくりと加熱しながらよく混ぜること

まず、バターやオリーブオイル、または、肉由来の脂肪分を、それと等しい量の振るった小麦粉と混ぜながらじっくりと気泡がでるまで弱火にかけます。この時、焦がさないようによく混ぜ合わせてください。

慣れないうちは、菜箸や木べらではなく、泡だて器で混ぜながらペースト(ルー)を作ることから始め、スープや牛乳などを少しずつ足していきます。

なめらかなペースト状になるまでは絶えずかきまぜながら弱火で煮てください。

油脂成分が、粉の粒を覆って、たんぱく質と水分の結合をなめらかにします。

仮にとろみが足りないようなら、必要に応じて少しずつスープや水に溶かした小麦粉を足しては混ぜて、滑らかになったら次を足すを繰り返し、調節してください。

それでもダマができてしまったとしても、心配はいりません。

以下の方法を試してみてください。

できてしまったダマを解消する方法

粉類と液体を混ぜる時にダマができてしまった場合は、泡だて器を使ってみましょう。

できてしまったダマを無くすには、数字の8を描くように混ぜ続け、粒粒のかたまりを粉砕するのがコツです。

大抵はこれで大きなダマが壊れて消え、なめらかな生地になりますが、これでもダマが消えないようなら、次の料理の過程に移る前に漉し器に通して(裏ごし)、シリコンべらでダマを押しつぶしながら取り除いてください。

でき上がった料理にダマが残っているようなら、(料理によって可能であれば)仕上げにジューサーやブレンダーを使って滑らかにする方法もあります。ただし、液体が熱い状態でブレンダーにかける場合は、必ずフタがきつく閉まっていることを確認してください。

まとめ:小麦粉を使った料理でダマを防ぐ方法

いかがでしたか?今まで味付けは最高でも、ダマができるだけで料理が台無しになってしまった経験がある人も、これでもう失敗なんて怖くはありませんね。

最後にポイントをまとめておきますね。

  • 小麦粉をよくふるいにかける
  • 小麦粉は少量ずつ数回に分けて加える
  • ホワイトソースやグレイビーソースは「じっくり加熱」と「素早く混ぜる」

これからは自信をもってお好み焼きやたこ焼き、シチューやカレー、お菓子作りやなど小麦粉を使ったさまざまな料理にチャレンジできるよう祈っています。

参照元:
How to Fix Lumpy Gravy
In a pickle: How to fix lumpy gravy
How to Get Lumps Out of Gravy