実は、蚊は6本の針を駆使して血を吸っているのを知っていますか?

2017年1月19日

蚊には、その小さな体に人を死に追いやるほどの影響力を持っています。

実際に、何十万人もの人が毎年蚊によって命を落としています。そのほとんどが、まだ抵抗力の弱い子供や妊娠中の女性です。

それでは、蚊はどのようにして刺すことで、これほどまでに人間に対して影響力を与えているのでしょうか?

実は、1本に見える針は、6本あって、いつもは刀剣のさやのようなもので保護して刺す時のみ出し入れして使用しています。

ここでは、蚊の針の仕組みがどのようになっているのかや、血の吸い方について詳しく解説した動画を紹介します。

蚊の吸血行為について

私たち人間を刺しているのは、メスの蚊だけであると知っていますか?

オスの蚊や産卵期以外のメスは、花の蜜や果汁、植物の汁や樹液をえさにしています。そして、血液は、産卵期をむかえたメスの蚊にとって、卵を作るための重要なたんぱく源になっています。

蚊が血を吸う行為は、一見すると、ただ針を皮膚に刺しているだけのようにみえますが、使われている針のような器官(吻/ふん)はとても複雑で、驚くほど洗練された仕組みを持っています。

針の仕組みと血の吸い方

まず、普段は針を覆って保護している刀剣のさやのような部分「下唇(かしん)」を手前に引くように折り曲げて後退させて、針を出します。

そのうち、「小顎(こあご)」と呼ばれる2つの針には、小さなのこぎり状の歯があり、刺す時に皮膚を切り裂く役割があります。

血を吸っているのは、6本の針のうちたった1本「上唇(じょうしん)」のみです。上唇の先は非常に細くて鋭く、2本ののこぎりの歯をもつ針と一緒に細かく動かしながら刺すので、私たちはほとんど痛みを感じることがありません。

そして、残りの2本の大顎(おおあご)で血液がもれないように支え、同時に、咽頭(いんとう)と呼ばれる針から血液が固まらないようにし、また、麻酔の役割もある唾液が注入されます。この唾液が、かゆみを引き起こす要因となっています。

皮膚の下では何が起こっているのか?

動画の1分42秒では、刺した針(上唇)が皮膚の下で血管を探している様子が分かります。針は、血液からにじみでた化学物質に導かれるように血管を見つけて、ストローのように使って吸い始めます。

血を吸った後はどうなるのか?

蚊は、おなかがいっぱいになると、吸い込んだ血液から水分のみを分離させて、皮膚の上に捨てることで、栄養価の高い赤血球で満たすためのスペースをさらに作りだします。このようにして、できるだけたくさんの血液を吸っています。

吸い終わったら、下唇をもとのように戻して針を覆います。

そして、飛び立つ前に、蚊によって運ばれてきた予期せぬ贈り物を残していくことがあります。

それが、ヒトを傷つけたり、命を奪ったりするウィルスや寄生虫です。