きれいになる泡立ちと洗浄効果の無い泡は何が違うのか?

きれいになる泡立ちと洗浄効果の無い泡は何が違うのか?身近なふしぎ

今までに、石鹸で洗った手や洗濯洗剤を使って洗った衣類が本当にきれいになっているのかが気になったことはありませんか?

実は、洗濯や手洗いに限らず、洗剤を使うときに、汚れ落ちのカギとなるのは泡の状態や質だといわれています。

ここでは、洗濯用洗剤や手洗い石鹸などなんらかの洗剤を使用するときに、洗浄力の決め手となる泡はどのようなものかについて、「Storm in a Tea Cup」の著者Helen Czerskiさんによるアドバイスを分かりやすく紹介します。

泡の役割

泡(フォーム)は、たくさんの小さな気泡の集合体で、汚れの粒子を包んで取り除く働きがあります。

このひとつひとつの小さな気泡同士の間には、境界線があり、ここに光が反射すると白くみえることから、きめ細かな泡の微粒子がたくさんあるほど、白い泡沫(ほうまつ)が形成されるといえます。

そのため、私たちが洗剤や石鹸を購入するときは、より細かくて白い泡が洗浄力を見極める目安になります。きめ細かな気泡体によって、滑らかではっきりとした白い泡がたくさんできるものほど汚れが落ちやすいというわけです。

泡と洗浄力が直接関係ないこともある

泡の微粒子の細かさは、洗浄力を見極める目安になりますが、一方で、白い泡がたくさん出たからといって、必ずしも有効とはいえないことがあります。

問題は、安定した泡立ちを起こすために人工的に開発された合成界面活性剤(サーファクタント)です。

たとえば、洗濯洗剤の場合、洗濯機で回るとたくさんの泡が発生します。一見すると、汚れ落ちがよさそうに見えるかもしれませんが、実のところ、化学物質が生み出す泡は、汚れ落ちの妨げになっていることもあります。

合成界面活性剤が含まれる洗剤を使用する場合は、洗浄と泡立ちは別物として考えておかなければなりません。

また、合成界面活性剤を使い続けたときにどのような影響があるのかは、直接目で確かめられないため、持続的に安定した泡がある方が、汚れが落ちてよいと感じるかもしれません。

しかし、化学物質は、皮膚の膜や洗濯機の内側にダメージを与える可能性があることも心に留めておきましょう。

参照元:Foam doesn’t clean the way it used to

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