鏡にうつると文字は左右が反転して見えますね。
これは救急車の前面に、救急が「急救」と表示されている理由で、前方の車がルームミラーで正しく救急車を認識するためです。
今回は、この当たり前のような「鏡映反転」の仕組みとこれを見事に利用した知的なトリックを紹介します。
なんと、鏡に映った文字のうち、半分の字だけ逆転させないで映すという裏技。
これは、オンラインでつながりあう現代にぴったりの手品かもしれません。ぜひ相手に映像で紹介してみてください。遊び心があって知的な会話が楽しめること間違いなしです。
手品のやり方
まず、「R」という文字を紙に書いて、それを鏡に向かって見せましょう。
鏡にうつったRの字は、上下はそのままで左右が逆になっていますね。
次に、「R」の紙と全く同じように「QUALITTY CHOICE」と書いた紙(QUALITTYは黒いマジックで、CHOICEは赤いマジックで)を鏡にうつしてください。
そして、これからが本番です。
その紙の上下をひっくり返して逆にします。
するとどうなりますか?
おもしろいですね。QUALITYの字は逆なのに、赤色のCHOICEだけはそのまま。
見事に半分の字だけ逆転することに成功!
トリック
このトリックは、描いた文字に答えがあります。
CHOIE、これらは全て上下が線対象(半分で上下に折り曲げてぴったりくっつく)になっている文字ばかりなのです。
つまり、逆さまにしても同じ。
鏡文字の正体とは?
そもそも鏡にうつったRの字が、上下はそのままなのに左右が逆になっている、いわゆる「鏡文字」なのはなぜでしょうか。
実はこれ、裏返した「R」という字を鏡がそのまま映しただけ。
つまり、透けて見える紙に書いて、紙を裏返さないでそのまま鏡にうつした場合、鏡文字ではなく正しい「R」(左右反転していない)がうつります。
思い出してみてください。
あなたは、自分が字を見た後、それを鏡に映るように裏返しましたね。
つまり、裏返した文字に当たった光が、まっすぐに鏡に着地して、鏡がその光をまっすぐに反射するために、反射した光が入った目には左右逆に見えているわけです。
もちろん、裏返す時に上下を逆にすると、鏡には逆立ちした字が見えます。
鏡文字の正体は、鏡に対して紙をどう向けたかが違うだけなので、実際に鏡が左右や上下を反転させているわけではないのです。
鏡はただまっすぐに光を反射するだけで、その反射した光が私たちの目に入ると、それが情報として脳に伝わり、物が見えるという仕組みです。
参照元:Mirror Magic