海面上昇の真実

海面上昇の本当の原因地球温暖化

みなさんは、海水が温まることでも海面が上昇することをご存知ですか?

「熱膨張」と呼ばれるもので、実は、地球温暖化によって氷冠や氷河が溶けるよりも、さらに海面上昇に大きな影響を与えているといわれています。

今回は、そもそもなぜ温暖化によって海面上昇が引き起こされるのか、その理由について、熱膨張の仕組みを中心に分かりやすく紹介します。

海面上昇の脅威

海面上昇って怖いわ。
陸の侵食や水害で数億人の住むところがなくなって、農地の水没や塩害で食料不足も深刻化するんだって。

洪水も起こりやすくなるしね。

山の氷河が溶けて水資源が減るだけでなく、海面上昇で河川に海水が入ると、安全な飲料水や工業用水が手に入りにくくなってしまいます。

ゆえに、今、海面上昇は差し迫った脅威として大きな注目を集めています。

実際に、グリーンランドや南極大陸の大部分を覆う氷冠や氷河が気温の上昇で溶け出して、その水が海へ流れ込むことも問題ですが、それはまだ話の半分に過ぎません。

なぜなら、海面上昇に大きく貢献しているのは、「熱膨張」と呼ばれるものだからです。

熱エネルギーが水の体積を大きくする「熱膨張」

地球上の気温が上がると、海水の温度も上がり、熱膨張と呼ばれる現象が起こります。

熱膨張とは、水の体積や水の占める空間の大きさが温度に応じてふくらみ、大きくなること

ストーブで水を沸かすと、水が加熱されて、水の粒子がより激しく動き始めるため、実際に水の体積が増加します。

これは温度計でも見ることができます。内部の流体が加熱されると、体積が増えて細い管の上方に押しやられて移動していくのです。

このような場合、熱エネルギーが加わって「水」の体積が増加し、水位が上昇したといえます。

蓄えられた温室効果ガスの90%以上が海に吸収される

注目すべきは、地球の表面の70%が海で覆われており、海水の量はなんと13億立方km3以上と膨大なことです。

地球の温暖化は、主に温室効果ガスの蓄積によるものだといわれていますが、この閉じ込められた熱の90%以上が海洋に吸収されるのです。

温室効果ガスの熱が吸収されると、海水温が上昇し、水が膨張する。この熱膨張により、地球の海面が上昇する。

実際に、船舶、衛星、漂流物センサーによる海表面の温度測定をはじめ、地下の測定、地球規模の海面上昇の観測から、20世紀に起こった海洋上部の温暖化が熱膨張による海面上昇を加速させたことは明らかにされています。

この温暖化はその後も続き、2004年以降に衛星高度計で観測された地球全体の海面上昇のおよそ3分の1をもたらしたことも分かっています。

身近なものでできる熱膨張の実験

海面上昇は、氷を溶かすだけでなくさまざまなプロセスによって引き起こされています。

身近なものを使ってモデルを作り、熱エネルギーを加えると水が膨張することを示すことで、このプロセスの仕組みを知ることもできます。

材料と手順については、以下のNASAの動画をご覧ください。

参照動画:https://youtu.be/hrufTakwFHg

深刻化する地球温暖化による海面上昇の問題

温室効果ガスの増加によるシミュレーションでは、海の温度が2℃上がると、地球規模で海面が4%から10%増加することが示されています。

海面上昇は、ほぼ地球規模で増えていく傾向がありますが、加えて、エルニーニョ現象などによる極端な温度変動を組み合わせるとさらに海面上昇は加速することも考えられます。

沿岸部での海面上昇が加速すると、すでに洪水や浸食がたびたび起こっている地域でも高潮や豪雨による被害が増えてしまうでしょう。

これからの地球にとって、地球温暖化による海面上昇の問題を解決することは、不可欠な課題となっています。

参照元:
The Truth About Rising Sea Levels
communications earth & environment
Understanding Sea Level