「バタ足は膝を曲げない」は間違い?膝の適切な使い方とは

バタ足は膝を曲げないのは本当?水泳教室

ここでは、バタ足の膝の使い方について、お尻から膝、足首、つま先までの各パーツとのかかわりを理解したうえで、連動させたバタ足のやり方を分かりやすく紹介します。

実は、「膝をまっすぐに」の意味は、その言葉通りではなく、「膝をより一層まっすぐに」と表現した方が適切かもしれません。

脚をピンとはったまま強いバタ足を続けると、疲労度が強く、達成感は得られるのですが、足首にも力が入ってしまい、かえってスピードは遅くなります。

そういう時は、考え方を少し変えましょう。

さっそく以下に、バタ足での膝の使い方のコツを紹介します。

米国のオリンピック選手Glenn Millsらによって設立された「GoSwim」は、世界一流のスイマーやコーチが練習方法を、すべてのスイマーができるようにテクニックや細かいポイントなどのコンテンツを制作しています。

水泳教室では、バタ足で膝が曲がりすぎる人に対して、「膝を曲げないで脚をまっすぐに伸ばしなさい」と注意されることがよくあります。

しかし、いくら膝をまっすぐに伸ばしても、かえって動きがぎこちなくなり、なかなか前に進まないと悩んだ経験はありませんか?そんなときも以下を参考にしてみてください。

バタ足の膝の伸ばし方のコツ「よくある失敗と解決策」

まず、膝をまっすぐに伸ばすのではなく、「足先でスナップを利かせて進む」ことをイメージします。

膝は、近くではなく遠くの水を足先で細かくスナップを利かせるために、軽く曲げる程度の感覚です。

足首の柔軟にし、つま先を伸ばすことに集中

一般的に、陸上を走る選手は、水泳選手ほど足首が柔軟ではない傾向があり、トライアスロンの選手でも、泳ぐ時に、足首が硬すぎることがよくあります。

バタ足をするときに発生する水の抵抗は、推進力で打ち消さなければならないのに、足首が硬すぎると、推進力が水の抵抗に負けてしまいます

それでは、一生懸命バタ足をするほど、スピードが遅くなります。

以下の動画は、多くの人が行う過ちで、脚がピーンと張りすぎているバタ足。これでは足首に力が入りすぎて、かえって水の抵抗を受け、スピードダウンしてしまいます。

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この場合、問題の解決策は、足を水面付近でキープし、(強くではなく)足首を柔らかく使って、(膝ではなく)つま先をまっすぐ伸ばすように意識しましょう。

太ももからではなくお尻からバタ足をするイメージ

バタ足の力は、太ももから生まれると思っている人は、自転車をこぐような膝が大きく曲がった姿勢になり、足が沈んでいることがよくあります。

太ももから下で大きな水の抵抗を生んでしまうバタ足の失敗例です。

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この問題の解決策は、バタ足の上下の幅をできる限り小さく身体の幅よりはみ出さないように)細かく速く動かすことで太ももでの水の抵抗を作らないこと。

そして、太ももからではなく、お尻からバタ足をするように心がけてください。

以下の動画を見ると膝が適度に曲がることによって、よりしなやかで、抵抗の少ないバタ足になっていることが分かります。

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バタ足の基本的なポイント

  • 足を上に上げる時に、膝が適度に曲がる
  • 足を下に下げてキックする時に、つま先までまっすぐに伸ばす
  • 太ももは、水面近くの浅い位置をキープ

おすすめのバタ足の練習方法

ボディーラインとバタ足に集中したトレーニングをしたい場合に有効なのがシュノーケルです。

シュノーケルをして、まっすぐに腕を伸ばしてビート板を持ち、顔をつけたままバタ足で泳ぎます。

ビート板で泳ぐ感覚がつかめたら、次は、ビート板を無くして泳ぎます。手を肩幅に開き、腕をまっすぐ前方に出してバタ足で進み、プールの底のラインを見ながら、どのようなバタ足が速く進めるかを確認しながら泳いでみてください。

太ももや膝が身体のラインより飛び出ないように、上下幅を小さく。足は、できる限り小さい動きで速く動かし、バタ足の時に足が水面から出すぎないように注意してください。

今回のバタ足の練習方法を動画で確認する

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