みなさんは宙の最大のナゾが何か知っていますか?
私たちが見ることも触ることも検出することもできないもの「暗黒物質」です。
ダークマターとも呼ばれ、それが何であるか全く分からないからこそ最大の謎なのです。
一体、目には見えないはずの暗黒物質がなぜ存在することが分かったのでしょうか。
目に見える「通常の物質」は宇宙エネルギーの5%以下
私たちの周りにあるものは全て「通常の物質」でできています。
通常の物質とは、全て原子でできており、砂粒から髪の毛、あなたの体、地球の星や月、無限大の彼方まで宇宙の全ての構成要素です。
しかし、驚くかもしれませんが、この通常の物質は宇宙の全エネルギーの5%以下であり、残りの25%は目に見えない暗黒物質、70%は暗黒エネルギーと呼ばれる目には見えないもので構成されているといわれています。
暗黒物質がこれほど豊富にあるとしたら、なぜ見えないのでしょうか?
なぜ「目に見えないもの」の存在が分かったのか
目に見える「可視性」は、ある物に跳ね返って私たちの目に入る光に依存します。
暗黒物質に関しては、おそらく通常の物質でできた物体のように光を反射しない複雑な粒子でできている可能性があります。
しかし、ここで疑問が生じます。
なぜ目には見えないものが存在することが分かったのでしょうか?
この質問への答えは重力にあります。
1933年、フリッツ・ツビッキーというスイス国籍の天文学者が銀河の動きや物質量を測定するために銀河を調べていました。
彼は、計算を終えた後、含まれている物質の量を測定すると、説明できない質量がたくさんあることを知って驚きました。
利用可能な物質、または、通常の物質は、巨大な物体「銀河」を一緒に保持するのに十分ではなかったのです。
これは科学界を当惑させました。
その後の他の銀河の研究では、銀河内の目に見える物体の間には巨大な空間の隙間があり、これらの目に見える物体から来る重力だけでは互いに保持するのに十分ではないことが示されました。
お互いにひきつけておけないため、論理的には、この重力の欠如は、惑星などの物体が銀河の外へ飛び去ってしまうはずであることを意味します。
しかし、実際には、それらはその位置に無傷のままお互いが重力によって引き寄せられて保持されているのです。
つまり、銀河を一緒に保持している重力を持つ目には見えない何かがあるに違いないということです。
暗黒物質
この目には見えないものは、検出できないので「暗黒物質」と名付けられました。
直接見ることはできませんが、通過する光がそれらの周りで曲がる暗黒物質の濃度が高い領域に焦点を当てることで、それらの存在に気付くことができます。
残念ながら、これまでのところ、わずかな情報を除けば、この神秘的な「暗黒物質」についてはあまりわかっていません。
もしかすると、科学者になってこの宇宙の偉大な謎を解き明かすのは、あなたかもしれません。