鳥を重力のない宇宙空間に連れていくと、何も食べられなくなってしまいます。
以下に、鳥が餌や水を飲み込むのになぜ重力が必要なのかを見ていきましょう。
実は、NASAの研究によって、鳥の中でも、宇宙旅行に耐えられる種がいることも分かってきました。
それは、あなたの身近な鳥です。さて、どの鳥か分かりますか?
鳥が飲み込むのに重力が必要な理由
人間が食べ物を食べると、食道という筋肉質の器官に入ります。
食道では、収縮と弛緩が繰り返され、それによって食べ物が胃の方へ押し出されたり、移動したりします。
この動きを蠕動(ぜんどう)運動と呼びます。
しかし、ほとんどの鳥類では、食道でこのような蠕動運動は起こりません。
そのため、重力に頼って食べ物を食道に送り込む必要があるのです。
鳥が餌を食べるとき、鳥は頭を持ち上げたり傾けたりして、舌の力を借りて餌を喉のほうに向けます。
すると、地球の重力によって、食べ物は素嚢(そのう)という袋の中に滑り込みます。
こうして、ほとんどの鳥は食べ物や水分を飲み込むことができるのです。
しかし、無重力でも水を飲み込むことができる鳥も見つかっています。
それは、ハトです。ハトは頭を傾けずに、くちばしを水に浸けると、そのまま吸い上げて飲む能力のある珍しい種なのです。
参照元:why do birds need gravity to swallow?
ちなみに、私たちが食べている鳥の砂肝は、胃袋にあたる部分で、ほとんどが筋肉からなるこの筋胃で、歯の代わりに食べ物をすりつぶす役割があります。