プラスチックのくしで静電気が起きやすいのはなぜ?

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プラスチックのくしで髪をとくと、髪が静電気で引き寄せられてしまいます。

一方で、金属製のくしで髪をといても静電気はたちません。

これは魔法だと思いますか?

いいえ、この背後にある理由は電荷です。

以下に、くしがどのようにして髪を引きつけているのか、プラスチックと金属が帯びている電気の量の違いをもとに紹介します。

電荷とは

電荷とは、物体に保持されている電気の量です。

物体にはプラスとマイナスの2種類の電荷があります。しかし、プラスとマイナスの電荷が互いに等しい物体もいくつかあります。

そのような場合、その物体は電気的に中性であると言えます。

実は、プラスチックのくしも最初は電気的に中性でした。これは、くしが持っているプラスとマイナスの電気の量が等しいことを意味します。

そのような状態のとき、くしは髪を引き付ける力がありません。

しかし、それが乾いた髪にプラスチック製のくしをこすり付けた後、なぜか髪が引き付けられるようになるのです。

プラスチックのくしに静電気が起きやすい理由

これは、プラスチック製のくしに乾いた髪をこすることで電荷が生じたからです。一度帯電した物体は、髪を引き付ける力が得られます。

この電荷を「静電気」と呼びます。

金属のくしに静電気が起きない理由

では、プラスチックのくしと同じように、金属のくしも髪を引き付けると思いますか?

実は、金属のくしはプラスチックのように髪を引き付けません。

なぜなら、金属は、プラスチックとは違い、電気を通しやすい材料電気伝導体(または、良導体)」だからです。

金属の内部に電荷を蓄積させず、電荷がくしを通って地球に逃げることができるため、金属製のくしは帯電することができず、その結果、髪を引きつけないのです。

一方で、プラスチックは、良導体ではないため、電荷がプラスチックをのくし通って地球に流れ出ることができません

その結果、プラスチックのくしに生じた電荷がたまったままの状態になり、髪を引き寄せることができるのです。