室用温度計は、人の体温を測る体温計と見た目は似ていますが異なる用途をもっています。
そのため、室用温度計と体温計には、主に以下のような大きな違いがあります。
- 体温計のように最高温度をキープできない
- 測定温度の範囲が広い
さっそく以下に2つの温度計の違いを見ていきましょう。
室内温度計の仕組みと特徴
たとえば、室用温度計は、科学実験中に沸点や凝固点などを調べるために使われます。
状態変化を調べる実験で使うには、摂氏-10度から100度以上にも及ぶ幅広い温度を測定することも考えておかなければなりません。
また、実験において、そのときの実際の温度をオンタイムで測定するできるように設計されています。
つまり、この室用温度計で体温を測ろうとすると、わきから離したとたんに温度が下がり、体温の測定値が変化しやすいため、正しい体温を測ることが難しくなるのです。
体温計の仕組みと特徴
一方で、体温計には、計測場所を離しても赤色の高さが、最高温度から下がらないように止めるキンク(折れ・曲がり部分)があります。
そのため、体温計は、わきや口内にあてた部分から正確な体温を読み取り、その温度保ち続けられるように設計されているのです。
なお、室内温度計の赤い液体は色をつけた灯油です。アルコール成分が、温度が上がると膨張し、温度が下がると収縮する性質を温度計に利用しているのです。
以前は、同じいような性質をもつ水銀(周囲の温度変化で体積が変化)が使用されていましたが、気化した水銀が体に悪影響を及ぼすことを危惧して現在はほとんど使われていません。
参照元:Why is a laboratory thermometer not used to check body temperature?