NASAがあなたの星座に混乱をもたらしたと非難する報道一部あります。
しかし、NASAが「占星術は天文学ではない」と示し、星座のあり方に疑問を投じたのには2つの理由があり、どちらもNASAのせいではありません。
それは、地球が太陽を回る(公転)軌道の結果です。
どうやら星座は、以下のように昔の人が無理やり計算式にはめこんだもので、長い年月をかけて暦とは変わるため、星の位置が地球にすむ私たちの生活に影響を与えることはないと科学者らは考えているようです。
星座の落とし穴
地球が太陽の周りを公転するときの軌道面は「黄道」と呼ばれます。
つまり、地球から見たときの、太陽の見かけ上の空(天球)の道で、黄道には13の星座があります。
地球から見た太陽は、 1年の間に、地球とこの13の星座の間を移動します。
そして、一般的には、誕生日に太陽が通過する星座によって、あなたの星座が決まります。
しかし、これには落とし穴があります。
そのため、13番目の星座であるへびつかい座(Ophiuchus)は、黄道上にある星座にも関わらず省かれたのです。
生まれ月をもとにした星座は変わる
しかし、最大の変化は地球そのものにある。
地球(の地軸)は、23.4度傾いて自転しています。このとき、地球の軸の先端部は(斜めになったコマの軸の先端と同じように)円を描くように首振り運動(歳差運動)をします。
実のところ、近くに見える星でさえはるかに遠くにあるため、私たちが見る星座の位置の変化はゆっくりすぎて、一人の生涯の間では星座はほとんど変化しません。
しかし、バビロニア人の時代から3,000年経った今、地球の地軸(北極)がまったく同じ方向を向いていないため、それぞれの星座と一致するカレンダーの日付も変化しているのです。
例えば、あなたが3000年前の3月21日に生まれたとしたら、その日の太陽の位置は牡羊座にありました。
しかし、現在では魚座になります。
星座とは
星座の形や位置、太陽と並ぶ時間はそれぞれに異なります。
たとえば、実際に太陽はおとめ座を45日間かけて通過し、さそり座に滞在するのはたったの7日間だけです。
バビロニア人は、12ヶ月の暦と無理やり一致させるため、13番目の星座を無視し、残りの12星座にそれぞれ等しい時間を割り当てました。
つまり、空の星座そのものが変わったのではなく、人間が星座に対する計算方法を変えただけなのです。
NASAはこのことを子供向けの教育ページで「占星術は天文学ではない」と指摘しているのです。
天文学は、宇宙について科学的に研究する学問であり、天文学者らは、夜空の星が何光年も離れた地球人の生活に影響を与えないと知っています。
一方で、星占いは、星の位置が地球にすむ私たちの生活に影響を与えると信じるもので、科学とは考えられていません。