なぜイチゴは種が外側にあるのか?

キッズサイエンス

驚くかもしれませんが、イチゴの粒々(つぶつぶ)は種ではありません。

実は、イチゴの赤い実の部分は果実ではなく花托(かたく:花を支えている軸の部分)、種のように見える粒の一つ一つが果実だったのです。

イチゴの小さなつぶつぶを一つ手に取ってみてください。中を開けると、果肉はありませんが、種をもつ果実であることが分かります。

以下に、少しユニークなイチゴの実のでき方を紹介します。

イチゴのツブツブの正体は「果実」

一般的に、果実は花から形成されます。

そして、花は子房、胚珠(はいしゅ)、花弁(かべん)、がく、おしべなどで構成され、これらの大部分は花托(かたく)に付着しています。

通常、花粉がめしべの先についた(受粉)後、子房の中で花粉管が胚珠に向かってのびて受精すると、子房は膨らんで果実を形成します。

さらに、この子房の中には胚珠があり、それが種子となります。花の残りの部分は地面に落ちます。

さて、イチゴの花にはたくさんの子房があります。

受粉すると、すべての子房が果実を形成しますが、それらは膨らみません。

その代わり、イチゴの花托が膨らんでイチゴの赤い可食部を形成し、周囲の小さな果実は、この膨らんだ花托の表面に埋め込まれていくのです。

このように、イチゴの成長の仕方は通常の果実とは大きく異なります。

外側にある種は、実は小さな果実で、その一つ一つには種が入っているのです。イチゴのように果肉はなく、種をもつ果実を痩果(そうか)といいます。

参照元:Why do strawberries have seeds on the outside?