朝起きると、私たちはあくびをし、手足をぐーっと伸ばします。
このあくびをして伸びをするを英語では「pandiculation(パンディキュレーション反応)」といい、実はとても重要な意味があります。
以下に、私たちはなぜ朝に、自然と「のび」をしてしまうのかについて紹介します。
あくびをして伸びをする
眠っているとき、私たちは何もしません。そのため、心拍数は遅くなり、血流は減少しています。
また、動きが制限され、長時間同じ姿勢で横になっている人が多いので、筋肉は硬くなっています。
そこで、朝ののびは、体を目覚めさせ、運動の準備を促すのです。
実際に、あくびや体を伸ばす「のび」は、私たちの神経系が感覚運動系を目覚めさせる身体的な反応だといわれ、長時間同じ姿勢をするときや動きが制限され場合などに自然に行われるようになっています。
これは、人間だけでなく脊椎動物にもみられ、犬や猫などが昼寝から目覚めたときに背中を丸くしたり、伸びをする姿をよく目にすることからも分かります。
このように、「のび」は、筋骨格系の機能にとても重要な働きかけをし、それによって心拍数が正常に戻り、体の各部位への血流が改善されることが期待できます。
「のび」はまた、凝り固まった筋肉をほぐし、整え、柔軟性を高めて、これから始まる1日に備える役割もあるのです。