実は近年、シーグラスを見つけるのが難しくなっていることをご存知でしょうか。
シーグラスとは、海や大きな湖、川の岸辺などで見られる小さなガラス片です。
ちなみに、「シーグラス」というフレーズは「ビーチグラス」と同じように使われていますが、 この2つは表面的には似ているものの、厳密には少し異なります。
海の塩水から得られるシーグラスとは異なり、基本的にビーチグラスは淡水源から得られ、通常はガラスの曇りが少なくて、pHバランスも異なります。
では、そもそもシーグラスとは何で、どこからどうやって来たのでしょうか?以下に見ていきましょう。
天然のシーグラスとは
シーグラスは、世界中のビーチで見つけることができますが、特に米国北東部、イングランド北東部、メキシコ、ハワイ、プエルトリコ、イタリア、オーストラリアなどは シーグラスの宝庫として有名です。
天然に存在するシーグラスは、自然災害で失われた飲料用ボトル、食器、家庭用品、さらには難破船などのガラスの廃棄品として旅を始めます。
まず、これらのガラスは、 人間のさまざまな活動によって海に投げ込まれます。
ただし、ビール瓶が海に投げ込まれても、その捨てられたガラス片は、ただそのまま海の底に消えるわけではありません。
波によって投げられたり、ひっくり返されたり、岩に叩きつけられたりします。
さらに、砂や塩、その他の海の要素によって風化されるにつれて、ガラス製品特有の鋭い角が消え、滑らかに磨かれた表面が現れます。
人工シーグラスとは
一方で、人工シーグラスは、作業場、工場などで、主にガラス板を、酸性の液体につけたり、研磨機にかけて砂を吹き付けたりして作られます。
熱心なコレクターのなかには、古いボトルや珍しい色のボトルを探して作る人も多くいます。
天然のシーグラスとは異なり、人工シーグラスはほぼすべての色を簡単に見つけることができます。
実は近年、「本物の」シーグラスを見つけるのが難しくなっているようです。
天然のシーグラスが減少している理由
理由は明らかで、ガラスの代替品、プラスチック製品の存在です。
近年、ガラスは数十年前ほど一般的に使用されなくなっています。
1960年代と70年代には、多くの物がガラスでできており、これらの物が誤って、または、意図的に水域に投げ込まれたりすることがよくありました。
これらは、シーグラスの破片が海岸に打ち上げられる原因となり、今でもそのころのガラスを見られることはあります。
しかし、プラスチックの出現とその人気の高まりによって、ガラス製品はそれほど一般的ではなくなりました。
そのため、今日の私たちの周りにはガラス製品よりもはるかに多くのプラスチック製品が溢れているため、シーグラスの量は大幅に減少しています。
参照元:sea glass