なぜ四つ葉のクローバーを見つけるのは難しいのでしょうか？
クローバーは、99.99％の割合で3枚葉です。
2017年の調査で、約5,000個に1個が四つ葉のクローバーだと示されました。
これほど低い確率なら、四つ葉のクローバーが幸運のシンボルといわれるのも不思議ではありませんね。
葉が4枚以上のクローバーが生まれる理由に関しては、まだ完全には分かっていませんが、遺伝的なものか環境的なものが要因だと考えられています。
以下に、生物がどのように成長するかをもとに、四つ葉のクローバーが生まれる理由をみていきましょう。
四つ葉のクローバーが生まれる要因
通常、動物や植物などの生物は成長すると親と似た外観になります。
しかし、時々、植物が予想外の方法で成長し、親とは少し違った面白い姿になることがあるのです。
なぜ一部の種子が、私たちが期待するものと違う植物に成長するのか、これが起こる主な原因は種子の内部「遺伝子」と外部「環境」、またはその2つの組み合わせにあると考えられています。
種子の中にある原因
まず種子の内部から見てみましょう。
例えば、バラ科のリンゴや洋梨、バラなど、同じ種類の植物の種子はほとんど同じですが、内部には常にわずかな違いがあり、その違いは遺伝子に刻まれています。
そして、種子の中に特定の遺伝子がそろえば、私たちが期待するものとは異なる形質をもった植物に成長する可能性があります。
遺伝子とは、将来の姿（形質）を決める設計図のようなもので、各細胞の核の中にある染色体と呼ばれる物質に載っています。
ヒトの染色体は2本1対になっていますが、クローバーは各細胞ごとに4本1対の染色体です。
つまり、4つの染色体すべてに四つ葉の遺伝子がある場合のみ、クローバーは4つ目の葉を生成するのです。
そして、これはとてもまれなことです。
環境要因
植物が予期しない方法で成長するのは、種子の内部の違いだけではありません。
土壌や空気、温度の変化、日光の量、酸性度、さらには害虫など、外部の要因によっても、植物が通常とは異なる方法で成長することがあります。
これが四つ葉のクローバーが生まれる原因にもつながるのです。
しかし、珍しいからといって四つ葉を見つけられないというわけではありません。
四つ葉のクローバーを見つけるコツ
クローバーの群れを上から見下ろしてみてください。
コツは、葉を数えるのではなく、クローバーの形のパターンを探すことです。
ほとんどのクローバーは3枚の葉を持っているので、三角形のように見えますが、四つ葉の白い模様は四角形に見えます。
四角形を見つけたら、四つ葉のクローバーである可能性があるので拾ってみてください。
まとめ：四つ葉のクローバーがまれな理由
植物や動物などの生物は、通常、私たちが予想する通りに成長します。リンゴはリンゴらしく、サボテンはサボテンらしく、クローバーには3枚の葉があります。
しかし、まれに、種子の内側（DNA の突然変異、または、劣性遺伝子の結果）と外側で何か他のことが起こった場合、予想したもののとは異なる形質で成長することがあるのです。
クローバーの場合、それが約5,000個のうち1個の割合で4枚葉、さらにその10倍の確率で5枚葉、あるいはそれ以上の葉を持つものに成長することがあります。
実は、1本のクローバーの茎についた葉のギネス世界記録は56枚で、それは日本の岩手県で発見されています。