埃は、目には見えにくいかもしれませんが、そこらじゅうに存在します。
さて、この粉みたいなものはいったい何で、どこから来たのでしょうか?
さっそく以下に、埃の正体について見ていきましょう。
埃って何?
埃は小さくて軽いので、空気中を浮遊しています。
空気中を漂った後、やがては、扇風機や床の上など、どこかに落ち着きます。
さて、ここで埃の姿をお見せしましょう。
顕微鏡でクローズアップして見ると、埃にはいろいろな形があることが分かります。
丸いもの、シワシワのもの、細長いもの。
そもそもこれらの埃は何から、または、どこから来るのでしょうか?
外から入ってきたもの
埃には、砂や乾燥した泥など、屋外にあるものの小さなかけらが含まれています。
砂遊びや泥んこ遊びをしたことがある人なら、外のものがどのように室内に入り込むか想像がつくでしょう。
靴や服、体に付着してくるのです。
外から入り込んだものは、洗濯機やお風呂で洗い流されるものもあれば、室内で落ちたり浮かんだりして室内で舞い上がることもあります。
人について入らなくても、砂や外のものが窓やドアの隙間から風にのって入ってくることもあります。
それに、埃は外のものだけではありません。
家の中で生まれたもの
もう一度埃をクローズアップした写真をみてください。
なかには、糸みたいに細長い線がありましたね。
この埃は、Tシャツやタオルから出てきた小さな布のかけらの一つです。
靴下に穴が空くように、布でできたものはすり減ることがあります。
その布はどこに行ったのでしょう?
動き回るうちに、靴下や他の衣服、カーペットや家具から布の小さな破片が飛び散り、その布の切れ端が埃の一部になることもあるのです。
また、何かを食べたときに、その食べかすがたくさん散らばってしまったことはないでしょうか。
それらの食べかすなら目につくかもしれませんが、本を読んでいるときに飛び散る紙の切れ端や、ろうそくを吹き消したときに飛び散る黒いススは気づかないかもしれません。
実は、それらの食べ物のかけらや紙くず、すすはすべて埃にいきつくのです。
実際、身の回りのあらゆるものの小さなかけらが埃になります。
体から生まれた埃
あなたの体さえもです。
たとえば、あなたの肌から、新陳代謝で自然に剥がれ落ちた古い角質。
たとえそれは見えなくても、私たちの誰もが毎日、実に何百万という小さな皮膚のかけらを落としているのです。
その一部はお風呂で洗い流されますが、その多くは埃になります。
ペットを飼っている人は、ペットの皮膚や毛、乾いた唾液も埃になります。
つまり、あなたが目にする粉のようなモコモコした埃の正体は、外の砂やその他のもののかけらであり、室内にある布や食べ物など身の回りのもののかけらであり、あなたの体から出る皮膚のかけらでもあるのです。
埃から分かること
埃はその場所を構成するあらゆるものの小さなかけらであるため、科学者は埃から多くのことを学べることを発見しました。
たとえば、都会にある家は、田舎にある家とは異なる埃を持っています。
室内の埃のサンプルを調べることで、その人が犬と暮らしているか、猫と暮らしているかや、アメリカのどこに住んでいるかもわかります。
ホコリは手がかりに満ちているのです。
それは自然界の塵にも当てはまります。
アフリカのサハラ砂漠の塵は、今も昔もそこで見られる岩石、植物、動物の小さなかけらです。
科学者たちは、塵を追跡することで、サハラ砂漠から南米の熱帯雨林やヨーロッパの山々など、他の場所への空気の流れを知ることもできます。
宇宙にも塵はあります。
宇宙塵には、爆発した星の小さな破片も含まれているのです。
埃の正体については以下の動画でみることができます。