月は自分で光を出しているわけではありません。
太陽の光を反射(はね返して)している部分が光っているのです。
まず、太陽光が月にあたると、全ての色の可視光(目で見れる波長の光)が乱反射して私たちの目に届きます。
月が白っぽく見えるのは、これらの色を全てまんべんなく反射しているからです。
しかし、月食のとき、つまり、地球が太陽と月の間にあるとき、月は赤く見えることがあります。
それはなぜなのでしょうか?以下に月が赤く見える理由を見ていきましょう。
月食で月が赤く見える理由
月食では、月が数十分の間に満ち欠けしますが、同時に色も赤っぽく変化します。
これは地球の大気によるものです。
太陽から降り注ぐ太陽光が地球の大気を通過するとき、地球の大気は、太陽光のうち波長の短い色を散乱させます。
しかし、最も波長の長い赤色は最も散乱されにくいため、そのまま大気を通過して月に到達します。
私たちの目には、月に当たって反射した赤い色のみが届くので、赤く見えるのです。
月食と新月の違い
月が満ち欠けするのは、地球から見える面のうち、この太陽の光が当たった部分のみだからです。
この月の満ち欠けにおいて、月から反射した光が見えなくなるときがあります。これがおよそ1カ月に1回見られる新月です。
新月は、太陽と地球の間に、月がぴったりと入ったとき。太陽、月、地球が一直線に並んでいるために、月の光った部分は全て太陽の方を向くようになり、地球からは見えなくなるのです。
そして、この月の満ち欠けとは異なり、まれに太陽、地球、月の順に並び、月が地球の影に入って見えなくなることがあります。これが約半年に一回見られる月食です。