宇宙飛行士は極度の暑さや寒さから身を守れる特別な服を着ています。
しかし、これらの宇宙服は太陽の強烈な熱に耐えられるほど丈夫ではありません。
宇宙飛行士が太陽に近づきすぎると、燃え尽きてしまうのです。
それでも、太陽に近づくことができたらどんなに興味深い発見があるでしょう。
実は、これまでに、宇宙飛行士の代わりに太陽のコロナまで辿りつくことができた宇宙船があります。
以下にみていきましょう。
太陽を調べる方法
科学者たちは長い間、太陽についてたくさんの疑問を抱いてきました。
これらの疑問のいくつかは、地球を離れずに探ることができます。
まず、太陽を安全に観察できる特別な装置が付いた望遠鏡を使うことです。
望遠鏡からは、太陽の縁から熱い炎が噴出するなど信じられない光景を見ることができ、それをもとに太陽が熱いガスの塊であることがわかってきました。
では、宇宙飛行士を太陽に送ることができない場合、私たちは他に何ができるでしょうか?
たとえば、人の代わりに宇宙船を送ったらどうなるでしょうか。
太陽に近づいた宇宙探査機
宇宙船には写真を撮ったり情報を収集したりするのに役立つカメラが搭載されています。
たとえば、1970年代にNASAが送り出した宇宙船「ヘリオス」では、これまで以上に太陽に近づけましたが、近づきすぎると溶けてしまうことがわかりました。
そして、2018年8月12日、NASAの科学者は新しい宇宙船を打ち上げました。
太陽のコロナを直接観測し、太陽の大気のサンプルを採集するミッションを与えられたパーカー・ソーラー・プローブと呼ばれる宇宙探査機です。
そして、人類史上初めて1300度におよぶ太陽のコロナに突入。それは、太陽の表面から1000kmの距離まで近づけたことを意味します。
では、どうやって近づけたのでしょうか?溶けてしまうのではないでしょうか?
科学者たちは、宇宙船が熱くなりすぎないようにするための新しい素材を発明しました。
これがその炭素複合材でできたスポンジのような役割をする素材です。
高熱から探査機を保護するため、バーナーから10cmほど離れたところに手を置いても火傷することはありません。
この太陽シールドをもってしても、探査機が太陽にさらに近づくと溶けてしまいますが、ここからたくさんの写真や情報が送られてきました。
参照元動画