「オリオン座」とは?オリオン座から他の星座を見つける方法

星座

世界で最もよく知られている巨人の狩人「オリオン座」は、最も古い記録が残っている星座でもあります。

北半球でも南半球でも見ることができ、周りにある他の星座を見つける手助けとなるので、ぜひ覚えておきたい星座です。

なんと、3万2千年から3万8千年前のものと推定される遺物にも、このオリオン座が描かれています。

さっそく以下に、オリオン座の見つけ方や、オリオン座を使った他の星座の探し方、オリオン座の歴史や逸話について「Learn the Sky」を参考にみていきましょう。

How to Find Orion the Hunter Constellation

北半球では冬に最もよく見える星座

オリオン座は、ギリシャ神話に登場する狩りの名手「オリオン」にちなんで名づけられました。

オリオン座は、天の赤道に沿って位置しているため、世界中で見ることができます。北半球では、冬の星座として知られ、三つ星(ベルト部分)を目印に探されることがよくあります。

ほとんどの人は、オリオン座を7つの星として認識していますが、実際には10個以上の星からなります。

この7つの星の何が素晴らしいのかというと、同じような等級でとても明るいのです。

興味深いことに、この7つの主星はすべて超新星になると予想されています。

超新星とは、恒星の進化の最終段階で、大規模な爆発を起こして1つの銀河に匹敵するほどの明るさで輝く天体のことです。

オリオン座を見つける方法

それでは、オリオン座が空に描く星の模様を見てみよう。

星座図

ここに国際天文学連合が発表したオリオン座の公式星図があります。

7つ星の上から順番に、オリオンの右肩がベテルギウス、左肩がベラトリクス。

有名な三つ星(ベルト部分)は、アルニタク、アルニラム、ミンタカ。

三つ星(ベルト部分)の下には、オリオン大星雲(オリオンの剣の部分)が見えます。

そして、左下のオリオンの左膝付近がサイフ、右足がリゲルとなります。

オリオン座を見つけるには、まず、ベルトの3つの星が並んでいるところを探しましょう。

オリオン座から他の星座を探す方法

これらの三つ星を左下に延長すると、夜空で最も明るい星、シリウスとして知られるこの明るい星、おおいぬ座(Canis major)を指し示すことができます。ここでは天の川も見れます。

シリウス

帯を反対側の右上に延長すると、V字が目立つおうし座(Taurus)の方角を指し示すこともできます。すばる(プレアデス星団)も見えます。 これは、おうし座を旅している若い星の集まりです。

おうし座

それから、リゲルとベテルギウスも使えます。この2つの明るい星に想像上の線を引くと、ふたご座(Gemini)につながります。

オリオン座の周りの星座

2つの肩の星を延長すると、こいぬ座(Canis Minor)とオリオン座の間に「いっかくじゅう座(ユニコーン、Monoceros)」として知られる超微光星座へと導くこともできます。この星座は、名前のない4等星程度の星や星雲などからなる暗めの星座です。

オリオン座を見つけることができれば、北半球にある他のすべての冬の星座を見つけることができるのです。

冬の大三角形冬のダイヤモンドも見ることができます。

冬のダイヤモンド①

オリオン座は冬の大三角形の一部であるだけでなく、冬の六角形と呼ばれるダイヤモンドの一部でもあります。

冬空で最も明るい星をいくつかつなげると、このようなおうし座、ぎょしゃ座、ふたご座、こいぬ座、いっかくじゅう座、おおいぬ座、そしてしし座といったさまざまな星のパターンができるのです。

冬の星座

冬の大三角は、オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座の3つの星座を結ぶ便利なアステリズムなのです。

冬の六角形がどこにあるかと言えば、ここです。ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲル、シリウス、プロキオンなど北半球の冬空に見える最も明るい星をすべてつないでいます。

冬のダイヤモンド②

ここで、難易度をあげて、星の軌跡の写真からオリオン座を探してみましょう。

オリオン座の3つ帯の星を見つけられますか?夜空で一番明るい星、シリウスを見つけられますか?

星の動き

星の観察

古い記録

orionn

これは、32000前から38000年前に掘られたとされるオリオン座の彫刻です。1979年に西ドイツで発見されました。

その後、71の星と星座のカタログが掲載されたバビロニアの星表にオリオンの記録が見られます。

orion バビロニア

ここで、オリオンは「天国の忠実な羊飼い」として記されています。

バビロニアの星座早見盤は、農耕活動の記録とタイミングを計る上で実に重要なもので、月の通り道や惑星も記録、太陽暦なども記されています。

ちなみに、バビロニアの星座早見盤に載っている星座の多くは、黄道十二星座の前身です。

ギリシャ神話に登場

次はギリシャ神話まで進みます。

オリオンは海の神ポセイドンとクレタ島の姫エウリュアレの息子として登場しますが、オリオン座には一つではなく、たくさんの物語があることを覚えておいてください。

月と狩りの女神アルテミスは、オリオンと恋に落ちますが、双子の兄アポロがその関係を認めず、妹に矢で海の黄金の岩(実際にはオリオンの頭)を射るよういいますが、妹はこれがオリオンであることに気づかず、不幸にもオリオンを殺してしまいます。

彼の遺体が海岸に流れ着いたとき、彼女は自分のしたことを悟り、悲しみのあまり、彼の遺体を狩猟犬とともに空に置きます。

月が冷たく生気がないのは、アルテミスが最愛の人を失い、悲嘆に暮れたためだとも言われています。

しかし、オリオンは、おうし座にいる7人の美しい姉妹であるプレアデス(星団)に出会って回復し、その美しさに惹かれて今でも追いかけているともいわれています。

繰り返しますが、これらはオリオンの神話的物語のほんの一部に過ぎません。

星の神話は、時代や場所、文化によって異なり、いろいろな物語があるのです。

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