ゾンビは水に沈むのか?浮くのか?ヨットに逃げ込むのは正解か?

ゾンビのホラー映画をみると、「もしゾンビに襲われたらどうしよう」、「生き残るための手段は?」とついつい考えてしまう人は少なくないでしょう。

たとえば、逃げた先の湖で、目の前にはヨットが。あなたはそのまま乗り込みますか?

仮にゾンビが水に沈むのであれば、それは避難場所として正解ですが、ゾンビが水に浮けたとしたらもうおしまいです。

残念ながら、科学者たちは今のところ、このナゾを解明するために実際にゾンビで実験をする機会を得られてはいません。

しかし、解剖学や法医学などの研究がすすむにつれて、死後の身体について多くのことが分かってきたのも事実です。

そして、科学者たちが、死後の身体を科学的に考えたうえで出した答えは「ゾンビが浮くか沈むかは、ゾンビになった時期や水温などさまざまな要因による」というものでした。それでは下記に、ゾンビが水に浮くか沈むかについて、科学的に分かりやすく紹介します。

ゾンビが水に沈む可能性

プールで泳いだことがある人なら、人間と水の密度が似たようなものであることを知っているかもしれません。

一般的に、人は、息を深く吸い込むと、水よりも身体の密度が小さくなるために浮きやすくなります。

逆に、肺の空気が空っぽであれば、水よりも密度がわずかに大きくなって沈みます。

おそらくホラー映画を見るかぎり、ゾンビは呼吸をしないので、肺に空気が閉じ込められていないのであれば、ゾンビに変わったばかりの時期は水の底に沈むといえるでしょう。

しかし、湖に沈んだゾンビは、長い間水の底にとどまることはありません。

それには、人間の腸に生育するたくさんの微生物が関係しています。それらの微生物は人の死とともに死ぬというわけではありません。

ゾンビが浮く可能性

人間の腸には、何兆もの微生物が生育しており、それらのいくらかは、死後の人体を内側(臓器)から食べ始めます。

このように微生物が体の有機物を分解することを腐敗といい、体の組織が腐敗するにつれて、硫化水素をはじめ、メタン、カダベリン、プトレシンなどのガスが生成されます。

これらのガスは通常、腸内に閉じ込められるため、結果的に体を水に浮かせる原因となります。

(詳しくは「人が死んだ後の体には何が起こり、どうなっていくのか?」を参照)

ゾンビが浮くであろう時間

2004年の研究では、科学者が死んだ豚を海に入れて調査したところ、三日後には再び浮遊しはじめ、その後数週間は浮いたままであることが分かりました。

この研究をもとに考えると、ゾンビになりたての頃に水に入った場合はすぐに沈みますが、一週間も経たないうちに浮き始め、なんらかの形で体内に閉じ込められたガスが放出されるまでは浮き続けると考えられます。

温度の要因

温度もまた、これらの微生物がガスを発生させる働きに影響を及ぼします。

冷蔵庫のように冷たい海や湖では、微生物の増殖スピードが落ちるため、ゾンビが再び浮かび始めるまでにより多くの時間が必要となるでしょう。

最後に

このように、ゾンビが水に浮くか沈むかに関しては、たくさんの要因が関係しているため、「ヨットの上なら安全だ」とはっきりとはいえず、状況によるとしかいえないようです。

しかし、たとえゾンビが浮いたとしても、水中で必死にあなたを追いかける動きが、体内に閉じ込められたガスの放出を促して沈む可能性も考えられます。

その他にも、飢えた魚たちがゾンビに襲い掛かることも考えられるため、「あらかじめヨットに食料を蓄えてゾンビから非難する」という考えはあながち悪いアイデアではなさそうです。

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