ツツハナバチと呼ばれるハチの生態や習性を考えたうえで、巣を空き缶と紙を使って作る方法を紹介します。
彼らは、私たちが危害を加えない限り、刺されることはほとんどないといわれているため、屋上で花を育てたり、野菜栽培したりするときに受粉交配の担い手となってくれます。
ただし、ハチに刺されてアレルギーを起こす人もいるので、ハチの巣を作る前に家の人に確認してくださいね。
春になるとたくさんの生き物が動き始めます。
ミツを集めるために忙しそうなミツバチもいます。
彼らは、花の甘いミツを集めて、花から花へと飛び回りながら、もう一つの大切な仕事をしているのです。
花粉と呼ばれる小さなフワフワしたものをばらまく仕事(受粉交配)です。
ある花の花粉が他の花に入ると、その植物はより多くの種を作り、新しい植物の命を育みます。
つまり、植物が子孫を残すためには、ミツバチがとても重要な存在になるのです。
農家やいちご農園ではハチを育てて人の代わりに受粉をしてもらうところもあり、海外では、庭やビルの屋上でハチを飼育している人もいるほどです。
さっそく以下にハチの生態や習性を考えた巣の作り方を紹介します。
ハチには集団行動するハチと単独行動するハチがいる
一般的なハチは、大きな巣にたくさんの仲間と住んでいます。
巣では、たくさんのハチが協力してミツを集め、より多くの卵を育てています。
集団行動するハチがいる一方で、単独で生活しているハチもたくさんいます。
ツツハナバチと呼ばれるハチもその一種で、日本をはじめ、ヨーロッパやアジア、北アメリカなどの北半球でよく見られます。
また、単独行動をするハチは、集団で生活するハチに比べて攻撃性が低く、私たちが危害を加えない限り、ほとんど刺されることはないといわれています。
ツツハナバチの習性
通常、ツツハナバチのような単独で生育するハチは木の穴や岩の割れ目など、どこか隠れられる場所を探します。
良い穴を見つけると、ミツを集めて穴に貯めながら、たくさんの植物に受粉させます。
そして、ミツを貯めた穴に卵を産み、泥で巣をふさいだら、さらに卵を隠すための別の穴を探しに出かけるのです。
孵化した赤ちゃんバチは、蓄えていたミツを食べながら、健康で強い大人のハチに成長します。
そして、春になると泥を噛み切って、いよいよ外の世界に出て行くのです。
しかし、ツツハナバチのようなハチは、卵を産む場所を探すのに苦労することもよくあるようです。
ハチの巣の材料
それではさっそく、ツツハナバチのようなハチのための巣の作り方を紹介します。
- 上蓋を切り取ったきれいなブリキ缶
- 紙
- 鉛筆
- テープ
- トイレットペーパーの芯
- のり
缶をデコレーションする場合は、絵の具が必要です。
巣の作り方
- 缶をデコレーションして、絵の具を乾かす。
- 乾いている間に、紙を缶より少し短くなるように切ります。
- 鉛筆の周りに紙を巻いていきます。それぞれの紙を鉛筆に5回以上巻いてみてください。冬の間、赤ちゃん蜂が暖かく過ごせるように、壁は厚くなければなりません。
- 紙をテープで止めて、鉛筆から外し、さらに紙を巻き付けていきます。缶を埋めるためには、約30本の紙の筒が必要です。
- 紙の筒がたくさんできたら、缶の底に接着剤を塗って、トイレットペーパーの芯を2本入れます。芯は、紙筒がガタガタ動かないようにするために入れます。
- 芯の周りの空いたスペースに、紙筒を入れていきます。このとき、接着剤でしっかりと固定されていることを確認し、必要であれば接着剤を追加します。
- 続いて、残りの紙筒も押しつぶされないように缶に敷き詰めていきます。
できた巣を、地面から約1メートルほどの高さで日当たりの良い場所にしっかりと固定してください。
あとは、ツツハナバチが入ってくるのを待ちましょう。
ハチの観察
ハチが巣に卵を産むようになると、紙筒の入り口が泥で塞がれていくのが見えると思います。
これはミツバチの赤ちゃんが中にいて、成長し、春に巣立つ準備をしているということです。
このとき、近づいてハチの巣を触ったり、動かしたりして巣を刺激しないことはとても大切です。
これらは、あなたにとっても、ミツバチにとっても危険な行為となります。
巣にハチが集まってくれば、きっと来年はあなたの庭や屋上がたくさんの生き物や花でにぎわうでしょう。
参照元:Build a Beehouse