3Dメガネは、左右で特定の光のみを取り入れるフィルターを利用して、左右の目に別々の2つの異なる映像を入力しています。
脳は、この2つの微妙な映像のズレを勝手に修正して立体的にする性質があるため、それを利用して3D映像を見せているのです。
さっそく以下に、その仕組みを分かりやすくみていきましょう。
左右の目はわずかに異なる映像を見ている
私たちの目と脳のつながりや映像を感じ取る仕組みを利用して作られています。
私たちの脳は、これらの右目と左目からの画像情報を受け取り、それらを1つの奥行のある立体的な(三次元)画像にまとめます。
これは、私たちの脳が、相手や物との距離について知る「奥行知覚(おくゆきちかく)」を助けています。
3Dメガネは、この目と脳のつながりや仕組みを利用しているのです。
2つのズレた映像から3Dを作る仕組み
まず、3Dシアターでは、左右2つの映写機(スクリーンに投影する機械)を使用して、2つのシンクロ(同期)する映像を表示します。
この2つの映写機から出る光は、それぞれに異なった方向軸(方向の軸が少しずれている)をもつ偏光です。
現在、私たちがかけている3Dメガネには、光を選り分ける偏光レンズが含まれています。
そして、左右のそれぞれのレンズは、2つの映写機のうち、片方の偏光画像1つのみを私たちの目に入るようにしています。
もう一方の、異なる偏光画像は、目に入ってきません。
たとえば、よく映画館で配られているメガネの場合、赤い光は、(赤色フィルターでは打ち消されるため)青色のフィルターからのみ目に入り、青の光は赤色のフィルターからしか目に入れません。
そして、脳は、左右2つの目から入った別々の映像情報をもとに、微妙なズレを立体的に処理して、私たちに3D映画を見せているのです。
これが3Dメガネの仕組みです。