まず、土星の環(わ)は何でできているのかを考えてみましょう。
土星の環は、衛星や彗星などの破片(チリ)、氷の粒などである可能性があります。
1つ目は、衛星や彗星が、土星の近くを通るときに、土星の引力によってバラバラになり、そのまま環になったと説。
2つ目は、2つの衛星が激しく衝突した際の破片、または、太陽系がつくられるプロセスでできた破片が環になった説。
では、その破片がどのようにして土星の環(わ)を形成していったのかを以下に分かりやすくみていきましょう?
土星の環のでき方
科学者たちは、土星になぜ環があるのか、正確には分かっていません。
しかし、ロッシュ限界と関係があるのではないかと考えられています。
これが1つ目の説です。
さて、土星の場合、一般にこう信じられています。
数十億年前、衛星や彗星のような天体が土星に接近しすぎて、ロッシュ限界を超えてしまった。
そのため、衛星や彗星は、土星の引力にさらされ、土星に面した側が、反対側より強く引っ張られた。
すると、この引力の差が、天体の形を変形させ、一部を粉々に引き裂きはじめます。この天体の形を変形させる力を「潮汐力(ちょうせきりょく)」といいます。
2つ目の説は、土星の衛星で起こった大規きな衝突による破片(チリ)から作られた説。
そして、それらの破片は土星の引力につかまり、軌道を回り始め、美しい環を形成したというもの。
地球に土星のような環がない理由
さて、地球にも月があります。
しかし、それはロッシュ限界より外側にあるので、地球のリングを形成するためにバラバラに引き裂かれることはありません。
土星にダイヤモンドの雨が降る
実は、科学者たちは、天王星や海王星、木星や土星にはダイヤモンドの雨が降ると信じています。
これらの惑星は、メタンが豊富な大気を持っています。
嵐になると、雷が雲の中のメタンガスをスス(炭素)に変える。
ススが雲から落ち始めると、高温と高圧力にさらされる。
このような条件下で、ススはグラファイト(黒鉛)の塊にかためられます。
さらに大気中を降ちていくと、より圧力が高くなり、グラファイトが圧縮され、文字通りダイヤモンドの雨が降るようになると考えられています。