彗星を見ると、後ろにしっぽのように伸びている部分があります。
この彗星の尾の正体は一体何で、なぜ存在するのでしょうか?
実は、彗星には主に「イオンの尾」と「ダストの尾」と呼ばれる2つの尾があります。
以下に尾が何からなり、どのようにして形成されるのかを見ていきましょう。
彗星の尾の正体
彗星は、岩、塵(ちり)、氷の混合物です。
この氷は、基本的に凍った水分と凍ったガス。
彗星が太陽に近づくと、氷は気化(蒸発)して直接ガスに変わり、彗星内に閉じ込められていたチリやホコリは、宇宙に放出されます。
つまり、彗星の尾は主に2つあるのです。
2つの尾の形成され方
まず、太陽からの紫外線放射はガスをイオン(電離)化します。
太陽風が、このイオン化されたガスに吹き付けると、太陽とは逆の向きに直線的に、イオンの尾が形成されるのです。
一方、太陽からの光は、ホコリやチリの粒子に圧力をかけて、それらを押しのけ、尾を形成します。このホコリやチリの粒子に太陽の光が反射したものがダストの尾です。