私たちは、突然近くで大きな音がすると、気づかないうちにまばたきをしています。
このときのまばたきは特に速く、約100分の1秒で起こるため、考える時間もありません。
このように、音に驚いて目を閉じる反応は、科学的には「音響驚愕反射」と呼ばれ、無意識に起こることです。
そして、それは私たちが進化によって得た潜在的な危険に対する本能的な防御メカニズムのひとつだと考えられています。
以下に、人間が長い年月をかけて進化させてきた目の反射について紹介します。
本能的な防衛メカニズム
大昔、大きな音は、攻撃や落石など危険を意味することが多くありました。
そして、私たちの目はとても敏感で傷つきやすいので、優先的に保護する必要があったのです。
大きな音が突然私たちの耳に届くたびに、3〜8ミリ秒以内に尾側橋網様体核と呼ばれる巨大なニューロンが活性化され、最終的に脳幹の運動ニューロンが活性化されます。
これらの運動ニューロンは、目をしっかりと閉じるように顔面神経と筋肉に命令し、あらゆる種の危害を防ごうとします。
したがって、大きな音に反応して瞬きするのは私たちの自然な反射だといえます。