くしゃみは顔にある三叉神経によってコントロールされています。
ほこりや花粉のような刺激物が鼻に入ると、三叉神経がくしゃみを誘発し、大きな力と圧力でそれらを外に排出しようとするのです。
さて、多くの人がくしゃみを止めるために鼻の穴と口を閉じていますが、これでは頭の内部に向けて力と圧力を伝えることにつながってしまいます。
それが、鼓膜やその他の組織を傷つけてしまう可能性があるため、通常、くしゃみは止めるべきではありません。
しかし、例外的対応では、くしゃみを止める比較的安全な方法があるので以下に紹介します。
くしゃみを止める方法
どうしても止めたい状況下では、以下を試してみてください。例外的にくしゃみを止められる可能性があります。
それは、上唇のすぐ上を指で押すことです。上唇の山型の中央のスペースあたりです。
この方法が有効なのは、三叉神経が上唇の上にも存在するからです。
このような押す行為がきっかけとなり、上唇の上にある神経を通して脳に違う信号が送られます。
すると、体がくしゃみの準備をしているときに送られる神経信号を中断させて、脳の注意をそらしやすいので、くしゃみを止めるのに役立つと考えられています。
同様に、舌を歯茎の裏側に押し付けたり、舌で口の天井をくすぐるのもよいでしょう。そこにも三叉神経は通っているため、脳の混乱を引き起こす可能性があります。
三叉神経とくしゃみのメカニズム
三叉神経と呼ばれる神経は、おでこ、鼻の周りやほっぺた、あごに通っており、それぞれの感覚を脳に伝えています。
この三叉神経が刺激されると脳に信号が送られて、くしゃみが誘発される仕組みです。まばたきや呼吸と同様、くしゃみは半自律的な反射のひとつだったのです。
くしゃみの原因が分かっているのなら、ほこりを取り除いたり、誘因を避けたりすることで未然に防ぐことはできます。
とはいえ、くしゃみが出そうになったら、自然に出すようにすべきです。くしゃみをしたくなるのは、体が不要な物質を排出するためでもあるからです。