馬はどうやって眠るのか?

馬が立ったまま寝る理由動物・生き物

馬は、立ったまま眠れるように進化してきました。

横になって眠ることもできますが、体が大きいため、捕食者に突然襲われても瞬時に立ち上がって逃げることができません

また、長時間横になっていると体の重さで血液循環が妨げられて、臓器が圧迫されてしまうからです。

そのため、馬は、立ったまま短時間の浅い睡眠を何度か繰り返しながら、限られた時間だけ横になって深く眠るという睡眠サイクルをもちます。

以下に、一日のうち、合計してもわずか3時間程度しか眠らないといわれる馬の寝方について紹介します。

立ったまま浅い眠りに入る馬の睡眠メカニズム

進化の過程で、馬は立ったまま眠れるように「ステイ・アパラタス」と呼ばれる四肢安定機構を発達させてきました。

これは、馬が筋力を使わなくても立ったままでいられるように、足の靭帯と腱が連動して固定される仕組みです。

足の靱帯と腱がロックして転倒を防ぐので、立ったまま少しだけ昼寝ができるようになります。

馬のような大きな体のほ乳類は、細い脚で巨体を支えなければならないため、基本的に3本の脚で体重を分散させ、残りの1本に体重がかからない姿勢で休ませることができるのです。

これによって、脚を順番に休ませて、極度な疲労から守っています。

馬は睡眠時間が短い

彼らは、まとめて眠ることはなく、短い睡眠を繰り返しながら一日に合計2、3時間程度寝ます

野生の本能をもつ馬は、常に周囲を警戒して身を守らなければならないため、私たちのように「レム睡眠(深い眠り)」をほとんど行わないと考えられています。

このレム睡眠は、わずか数分程度ではありますが、馬が実際に横になって眠るときに見られるもので、夢を見ることもあります。

さらに、馬が数頭集まって順番に眠る光景も見られますが、これは、レム睡眠中の馬の安全を他の馬が見守るために起こります。

参照元:how do horses sleep