たった2つの星からなる冬の星座「こいぬ座」

星座

こいぬ座は、たった2つの星からなる見つけやすい星座です。オリオン座を使えば簡単に見つけることができます。

ここでは、こいぬ座の見つけ方や星座にまつわる神話について紹介します。

みなさんもきっと、こいぬ座について学んでいたとき、この小さな星座にまつわる神話の物語の深さに驚くでしょう。

それでは始めましょう。

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こいぬ座とは

こいぬ座は、シリウスを含む「おおいぬ座」と同じオリオンの狩猟犬の1匹であり、「小さい方の犬」と呼ばれています。

古代の星座にも分類されており、最も古い記録は古代バビロニアにまで遡り、2世紀にプトレマイオスの48星座の1つとして記録されています。

こいぬ座は、北半球では、の時期に最もよく見えます。

この星座はα星とβ星の2つの星からなるシンプルな星座なので見つけるのは簡単です。見つける方法は、オリオン座の肩の星を使ってこいぬ座を指すことです(以下で詳しく説明)。

重要なのは、たった2つの星の1つ「プロキオン」という明るい一等星が、冬の大三角の一部であるということです。プロキオン、シリウス、ベテルギウスは冬の大三角の3つの頂点となる1等星です。

では、こいぬ座が空に描く星の模様を見てみましょう。

こいぬ座の見つけ方

こちらはこいぬ座の公式星図ですが、ご覧のとおり、2つの星しかないとても小さな星座です。

この写真を見ていると、見慣れた星座がいくつか見えるかもしれません。

そのうちの1つがオリオンです。

オリオンは、空の他の多くの星のパターンを探すときに目印となる重要な星座です。

実は、このオリオンを使ってこいぬ座を探すことができます。

「オリオン座」の赤い1等星ベテルギウスの肩の帯をそのまま延長するだけで、こいぬ座に直接つながります。

実際、先ほど言ったように、オリオンを使って上の図のようにそれぞれの線を延長するだけで周囲のすべての星座、ふたご座(オレンジ)、ぎょしゃ座(赤)、おうし座(黄)、おおいぬ座(青)、こいぬ座(紫)を指すことができます。

こいぬ座からも、その周囲にある他の星座を探すことができます。その1つがふたご座(Gemini)です。

ふたご座は、本来の姿で表されている数少ない星座の1つです。

こいぬ座を使ってかに座(Cancer)を見つけることもできます。

そして、一番右はぎょしゃ座(Auriga)です。

さらに、こいぬ座は冬のダイヤモンド(六角形)の一部でもあります。

これは、北半球の冬季に見られるはるかに大きな六角形です。6つの異なる一等星のを結び付けています。

これらの一等星は、ふたご座(赤)のポルックス、ぎょしゃ座(オレンジ)のカペラ、おうし座(黄)のアルデバラン、オリオン座(緑)のリゲル、おおいぬ座(青)のシリウス、そして、こいぬ座(紫)のプロキオンです。

星座の神話

こいぬ座にまつわる神話の物語をいくつか簡単に見てみましょう。

こいぬ座は、オリオンの狩猟犬の一匹としてよくオリオンと結び付けられています。偉大な狩人であるオリオンの冒険に同行した小さい方の狩猟犬です。

オリオンが女神アルテミスに殺されたとき、彼の遺体は忠実な狩猟犬とともに空に置かれたという物語もあります。

古代ギリシャ神話に登場する不運なワイン製造者イーカリオスの忠実な犬マイラの物語もいくつかあります。

イーカリオスは、初めてブドウ酒をふるまった羊飼いに、酔いを毒と勘違されて殺されました。

マエラは、娘が父イーカリオスの遺体を見つけるのを手伝ったといわれています。

古代メソポタミアにはこいぬ座の記録が残っています。

この2つの星は、紀元前1100年まで遡る古代バビロニアの星表にも記載されています。

プトレマイオスもこいぬ座を記録しています。プトレマイオスは2世紀にプトレマイオスの48星座として知られる『アルマゲスト』という本を書きました。

これは800年以上にわたり、多くの科学者や数学者にとって重要な教科書でした。

古代エジプト神話にもこいぬ座の記録があります。

こいぬ座は、ジャッカルの頭を持つ死の神(犬の神)アヌビスであると考えられていました。

ポリネシア文化は、パターンの点で彼らのいう星座は異なっているように見えましたが、こいぬ座を認めています。

最も明るい星であるプロキオンは、間違いなく太平洋を渡る航海に役立てられていたようです、ここで見ているのはポリネシアの三角形です。これらのポリネシアの航海士は、太平洋を渡る道を見つけるために星を使っています。

そして最後に、アステカ文化にもこいぬ座が見られます。星はオリオン座とふたご座とともに「水」と呼ばれる星座に組み込まれました。

こいぬ座は人類の歴史を通じて見られるものです。

ただ、その形、パターン、物語は年月とともに変化してきました。

こいぬ座は冬に最もよく見え、見つけるには、オリオン座の肩の星(ベラトリス→ベテルギウスの延長線上にプロキオンがある)を使うのが一番です。

赤い星ベテルギウスから線を引くだけで、小さな2つの星が見つかります。

この2つの星の中で最も明るいのは、冬の大三角形、ダイヤモンドの一部でもあるプロキオンです。

この星座は見つけやすい星座の1つです。なぜなら、星が2つだけで、それらの星は等級が低く、とても明るいからです。

等級については、等級が低いほど明るくなることを忘れないでください。