朝起きた時に目やにが出ているのはどうして?

2016年11月17日

一般的に、目やには、朝起きた時に出ているものだと思われていますが、実のところ、日中起きている間も出ており、出た目やにのほとんどは鼻に向けて流れています。

それでは、どうして、朝になったら目やにが出ていることが多いのでしょうか?ここでは、目の仕組みをもとに科学的に紹介していきます。

目の表面を覆う膜の仕組み

ほ乳類の目はたくさんの液体状の層に守られて、正常な機能を果たしています。

透明な角膜は、ムチンと呼ばれる粘液(タンパク質)によって、ゴミや病原体から常に保護されています。この粘液の層は、水をはじく性質のある角膜の細胞に水分を馴染ませ、涙が目の表面に均一に分布するのを助けています。

その上には、目の被膜の90パーセントを占める水の層が、クモの糸ほどの薄さで覆い、目の水分補給や保護の役割をしています。

そして、最も外側の層は、油脂(脂肪酸)を主成分とする脂肪層と呼ばれます。この油脂は、目の保湿効果を高め、涙を目の表面にとどまらせておく役割があり、もし、この脂肪層が無ければ、私たちは絶えず涙を流していることになってしまいます。

目に関する研究や実験を紹介している学術誌(journal experimental eye research)によると、ウサギは、油脂の分泌が足りないとき、目の表面の水分の蒸発がとても速くなり、乾燥しやすくなることが分かっています。

起きたときに目やにが出る理由

目やにの正体は、目の表面を覆うムチン粘液や油脂に、古くなった皮膚細胞や血液細胞、代謝によって排出された老廃物、ほこりなどが混じったものです。

これらは、起きている間は、まばたきをすることで、涙と一緒に、鼻涙管から鼻に流れていきますが、寝ているときは、まばたきをしないため、流されずにそのまま目に残ってしまいます。

また、英国の眼科誌「British Journal of Ophthalmology」の公開調査では、下記のことが明らかになりました。

睡眠中は、目の筋肉がゆるんで、油脂が過剰に分泌されています。この油脂は、寝ている間に閉じたまぶたの圧力によって、目頭や目尻に押し込まれていき、睡眠中に下がった体温によって、その一部が冷やされて乾燥します。

これが、朝起きたときにある目やにの正体です。

目やにには、目を保護する重要な役割があり、ヌルヌルしていても乾燥したものであっても、少量であれば正常なものなので全く問題はないといわれています。