実は危険!鼻をほじるといけない理由

実は危険!鼻をほじるといけない理由警告!実は危険なこと

人はなぜ鼻をほじるのでしょうか?

よく考えると、鼻の穴に指を入れるなんて不思議な習慣です。

無意識に車の中で鼻をほじる人も含め、鼻をほじる人のほとんどは、強制されているわけではなく、ニキビをつぶしたり、かさぶたをとろうとしたりするのと同じで、ついついやってしまうのです。

では、なぜ鼻をほじるのは危険なのでしょうか?

たしかに鼻をほじることで深刻な問題が起こることはまれかもしれません。

しかし、病気や免疫力が低下している人には大きな問題となる可能性があるのです。

そこで今回は、鼻をほじることによる健康への悪い影響や細菌リスク鼻ほじりをやめる方法などを中心に、ニューヨーク大学ランゴン医療センター(NYU Langone)のディレクターである一般耳鼻咽喉科の医師Erich P.Voigt氏によるアドバイスを中心に分かりやすく紹介します。

鼻をほじってはいけない理由

鼻をほじってしまうクセをやめられないのは子供だけではありません。

しかし、残念ながら鼻をほじることは、思った以上の健康的なリスクを伴うのでおすすめしません。

それは、周りの人に不快感を与えるからという社会的な理由もありますが、炎症や出血、感染症などを引き起こす原因にもなるからです。

鼻の入り口は、デリケートで傷ができやすいだけでなく、鼻をほじったことで内部に傷ができると、傷口から血液を介して危険な細菌が侵入し、体に様々な悪影響を引き起こす可能性があるのです。

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有害なウィルスや細菌が体内に侵入するリスクを高める

鼻をほじることによって、まず、あなたの指先についた食べかすや雑菌、細菌やウィルスなどが鼻の中から体内に侵入し、感染症を引き起こすことがあります。

研究によると、鼻をほじる人は、肺炎の原因となる細菌を保持しやすいことも示されています。

特に鼻をほじる時に触れる鼻の孔の出口付近には、食中毒を引き起こす黄色(おうしょく)ブドウ球菌や、抗生物質がほとんど効かないといわれるメシチリン耐性黄色ブドウ球菌などといった常在菌が存在しています。

2006年に行われた調査では、鼻ほじりをする人が、その習慣がない人よりも鼻の内部により多くのブドウ球菌を保持している可能性が高いことも明らかにされました。

これは、大きな問題です。

ブドウ球菌は、深刻な膿瘍(のうよう、体の組織の一部分にうみがたまる症状)を生じさせたり、鼻腔や顔に感染によって膿がたまった嚢(のう、袋のこと)を作り、おできのような炎症を増やしたりすることがあります。

さらに、鼻ほじりによって、指や爪で鼻の内部の粘膜が剥がれたり、傷ができたりすると、そこから菌が侵入して表皮感染症を引き起こすだけでなく、血流を介して体内に細菌やウィルスが拡がり、他の臓器に感染することもあるのです。

鼻腔の損傷

習慣的に鼻をほじる人は、鼻の組織や毛根を傷つけ、鼻腔にダメージを与えることがよくあります。

鼻の内部が傷つけられると、血液をえさにして細菌がどんどん増殖していくため、そこで炎症が起きてしまい、鼻の中に腫れ物や小さな吹き出物、かさぶたなどができやすくなります。

鼻の中で炎症や腫れが繰り返されると、時間の経過とともに空気を取り込むための通り道が狭くなることも。

それでもなお、鼻ほじりを続けると、鼻中隔(びちゅうかく)と呼ばれ、鼻の中を左右に仕切っている骨と軟骨の壁を傷つけるおそれがあります。

過去には、53歳の女性が、鼻中隔を傷つけて実際に鼻に穴を開けたケースもあるのです。

副鼻腔(ふくびくう)に穴が開いた場合、感染がひどければ有害な微生物が鼻から脳に侵入して、頭蓋骨が侵食されることも考えられるでしょう。

出血しやすい

鼻の内部を爪でひっかくと、繊細な血管が切れたり破裂したりして、出血を引き起こすことがあります。

特に鼻腔の前方(入り口付近)は、粘膜が薄いだけでなく、5つの動脈があり、さらに、下の方には静脈が集まっている「キーゼルバッハ部位」もあります

子供が鼻をほじった時に鼻血を出す場合、原因の90%以上が、このキーゼルバッハを傷つけて出血するためだといわれています。

仮に動脈を傷つけてしまった場合は、大量に出血する恐れがあるため、子供の場合は特に注意が必要なのです。

鼻をほじるのをやめるには

たしかに、これらの結末は極端なシナリオかもしれませんがやはり危惧すべきでしょう。

少なくとも、人前で無意識に鼻をほじらないように、対処法を身につけていくことをおすすめします。

やめることを学ぶ鍵は、鼻をほじる理由の代わりとなるものを見つけることです。

それには以下のテクニックが役に立つかもしれません。

生理食塩水スプレーと加湿器で乾燥を防ぐ

空気の乾燥によって副鼻腔が乾燥している場合は、生理食塩水スプレーをひと吹きすると鼻の内部が保湿されるので、鼻水や鼻くその分泌を防ぐ効果があります。

特に、季節性アレルギーが問題となる時期には、生理食塩水を使った鼻洗浄がおすすめです。鼻腔を刺激し、過剰な粘液を発生させる原因となる花粉やアレルゲンを洗い流してくれます。

タバコやホコリなどの家庭内アレルゲンが鼻を刺激するようなら、部屋の掃除や換気でその原因を取り除きましょう。

また、加湿器で部屋の湿度を上げるのもよいでしょう。

子供の鼻ほじりを防ぐには

幼いうちは、鼻をほじるのが衛生的ではないことを知らないので、鼻の中の粘液や鼻くそなどの刺激が気になると、そのまま指を突っ込んでしまいがちです。

また、鼻をほじるのは、単に好奇心旺盛な子どもや退屈している子どもの行動パターンでもあります。

たしかに子供のうちはあまり問題にはならないかもしれませんが、大人になった時のことを考えると、幼いうちに鼻ほじりの習慣はやめさせた方がよいので、以下に有効策を紹介しておきます。

習慣や退屈から鼻をほじる子どもには、すぐに注意を促します。

このとき周囲の大人が慌てて反応しないでください。子供は大人の反応を楽しみ、かえって鼻ほじりの習慣を悪化させてしまうことがあります。

まずは、代替手段としてティッシュを渡しなぜ鼻に指を入れてはいけないのかについて、「自分自身や他の人を病気にする可能性がある」こと簡単に説明します。

おそらく一度だけでは、その教えは定着しないかもしれません。あせらず、鼻をほじってはいけない理由を繰り返し説明し、よりよい代替手段を提案し続けてください。やがて、子供の行動は変わってくるでしょう。

しかし、なかには、副鼻腔炎やアレルギー、緊張からくるものや、強迫的で反復的な行動によるものなど、病院を受診を必要とするケースもあるので注意してあげましょう。

鼻ほじりの習慣は古代エジプトからあった

興味深いことに、1970年代に発見された古代エジプトの巻物では、ツタンカーメン王が鼻ほじりをすることに触れられています。

どうやら鼻ほじりは、最近始まった行為ではないようです。

健康へのリスクがあると分かった現代でも鼻をほじりを習慣的に行ってしまう人が多いことからも、根強い問題であることが分かります。

まとめ

たしかに一度鼻に指をつっこんだくらいでは傷つかないかもしれませんが、まったくリスクがないわけではありません。

次にもし鼻ほじりの衝動にかられてしまった場合は、ここで紹介したリスクを思い出してください。

その時は、自分自身に打ち勝ち、指ではなく、ぜひティッシュペーパーを手に取って鼻をかむようにしましょう。

ちなみに鼻をかむならお風呂あがりが最適です。鼻の粘膜への加湿と保温効果によって鼻水がでやすくなるので、やさしくかみましょう。

自分にあった鼻ほじりの代替案やストレス解消法などを試しても、どうしてもやめられない場合、もしかすると副鼻腔炎やアレルギー、精神的な問題など健康上の問題が隠れているのかもしれません。その場合、医師の診察を受けるのも一つの助けとなるでしょう。

参照元:
Why picking your nose is bad
Is It Dangerous for Me to Pick My Nose, and How Do I Stop?