ハムスターはどうやって食べ物を頬にため込んでいるのか?

2018年6月20日

ハムスターが、頬に食べ物をいっぱい詰め込んだ姿は、なんとも愛らしいものです。

驚いたことに、彼らは、最大で体重の20%ものエサを頬に詰め込むことができるといわれています。これは、人間でいうと平均的な体型の人が13kgもの食料を口に入れて運ぶのに相当します。

マクドナルドの(100gを超える肉を使用した)ボリューム満点ハンバーガー「クォーターパウンダー」なら120個分を口に頬ばるようなもので、たとえできたとしても、決して楽ではないでしょう。

このように、ハムスターたちが食べ物を口いっぱいに頬ばるのは、エンターテイメントのためでも、おなかがすいたからでもなく、自然界で生き残るためのものなのです。

ここでは、なぜハムスターがたくさんのエサを口にためられるのかについて、頬に食べ物を入れる頬袋のおもしろい仕組みとあわせて紹介します。

ハムスターの奇妙な習性

野生のハムスターは、草木の葉や芽、野菜、果物などあらゆる種のものを食べることができる雑食性の生き物です。

彼らは、それらをすぐには食べないで、まずは、体の真ん中(肩の下あたり)まで風船のようにふくらむ、伸縮性のある「頬袋」にため込みます。

食料を頬張ると顔は膨らんで少し奇妙に見えるかもしれませんが、ハムスターは、そんな見た目など関係なく、ある必要性があってこの習性を取り入れているのです。

頬に食べ物を詰め込む理由

ハムスターは、生態機能を保つために2時間おきに食べなければならないため、頻繁に食料を探し回る必要があります。

しかし、それでは外敵に狙われやすくなってしまうので、夜間にできるだけ食べ物を集めて、日中はその蓄えでしのぎ、身の安全を確保しています。

そして、頬袋のおかげで、一回一回巣穴へ持ち帰るよりも、食料を効率的に集められるので、巣穴には食料が、90kgにもおよぶほど大量に蓄えらえることもあるようです。

頬袋のおもしろい仕組み

ハムスターの頬には、頬袋を引っ張る特殊な筋肉があり、この筋肉によって、食べ物を最大限ため込むスペースを作り出しています。

おそらく、ハムスターが食べる姿をみたことがある人は、食べ物を口の中に投げ込んだ後、頬袋に入りやすい角度に向きを調整しているのに気付くでしょう。

こうして、食べ物が、狭い頬袋の入り口からうまく入り込んだら、次は、頬袋を引っ張る筋肉の出番です。

筋肉が収縮を繰り返して、食べ物を袋の中で詰まらせないように奥に押し込んでいきます。口に入る食べ物が増えるほど、袋は後ろ側に伸びていきます。

ハムスターの驚くべき能力

ほとんどの場合、ハムスターの頬には食べ物が入れられていますが、なかには、赤ちゃんを頬袋に入れて守っている種もあるといわれています。

頬袋の働きはそれだけではなく、ある研究では、ハムスターが水中で、頬袋を浮き輪のように使い、空気をいっぱいためこんで浮くことができるという報告もあります。

しかし、これは、特定の野生種に限られているため、ペットとして飼われているハムスターの場合は、溺れる恐れがあるのでやらないでください。

さて、ハムスターには、もうひとつの大変興味深い事実があります。

彼らは、あの小さな体で、24時間以内に8km(5マイル)以上も走ることができるのです。