嫌われる害虫ナンバー1「ゴキブリ」を繁殖させないコツについて、ゴキブリの繁殖地を減らす方法、エサの供給源を絶つ方法など生命力と繁殖力に優れたゴキブリの生態をもとに徹底的に紹介します。
特に寝室は清潔に保ち、食べ物を持ち込まないようにした方がよさそうです。
ゴミ箱、麦酒の空き缶、油汚れ、洗濯物の皮脂汚れ、ダニのいる寝具。
これらは全て暗くて湿気のある環境が大好きなゴキブリの大好物です。
彼らは、エアコン室外機のドレンホースや排水溝から、時には網戸の隙間など、3ミリ程度の隙間さえあればどこからでも家に侵入してきます。
家にも入れたくないし、繁殖なんてもってのほかですよね。
(ゴキブリの繁殖の瞬間を見たい人は、記事の最後の参照動画を覚悟をもって見てみてください。)
ゴキブリは見えないだけでほとんどの家庭にいる
全米害虫管理協会によると、都市部の住宅の約98%にゴキブリが生息しています。
もし、自分の家が残りの2%に属すると思ったら大間違い。
なんといってもゴキブリは隠れんぼの天才。夜になってから隠れ家を出るので、ただ単に気がつきにくいだけなのです。
ゴキブリは、姿が見えなくてもそこにいます。
もし、昼間に発見した場合は、すでに繁殖がかなりすすんでいると考えた方がよいでしょう。
ゴキブリは人間の体内でも生きられるのか
フロリダ州北西部の都市、タラハシーに住む不幸な男性の話です。
ゴキブリの大量発生と3年間闘っていた彼は、ある晩、寝ているときに耳の中に何かがもぐりこんだのを感じました。
たしかにゴキブリが耳の中に入ってくるのを感じましたが、それを取り除くことができません。
仕方がなく病院に行くと、耳の中にリドカインと呼ばれる麻酔薬を入れられました。
すると、それまでは、耳の中を綿棒で掃除したときのようなカサカサとした音と感触がありましたが、薬を入れた後、急に動きが激しくなり、数分後に死んだといいます。
この時、彼は、たしかに耳の中で死んでいくゴキブリの鳴き声が聞こえたそうです。
さらに驚いたことに、取り出した時にはすでにゴキブリは耳の中に卵を産みつけていたのです。
メスが入った場合は特に注意が必要で、彼の場合、孵化する前に卵を取り除けたのは不幸中の幸いだったのかもしれません。
実際に、世界では虫が多い地方やゴキブリが大量に発生した場所などで、鼻や耳から人間の体内に入り込む例がいくらか記録されています。
彼らにとっては、鼻の中の分泌物や耳垢もごちそうなのです。
ゴキブリは食べ物と水さえあればどこにでもいる
約400万年も前から、すさまじい繁殖力と生命力をもつ害虫としてずっと生き延びてきたゴキブリは、いまや世界に3,500種以上もいると言われています。
ゴキブリは、さまざまな病気を媒介します。
一見清潔そうに見える家でも、この不気味な生き物はほぼ生息していると考えられています。
なぜなら彼らは、食べ物と水さえあれば、どこでも快適な住処としてしまうからです。
ゴキブリを発生させないための有効対策
ゴキブリに遭遇したくないなら、まずはエサの供給源を絶つことから始めてみましょう。
たとえば、汚れた食器や洗濯物、ペットフードを長時間放置しない。ゴキブリを招くゴミの臭いを防ぐためにゴミ箱には蓋をしてこまめに捨てたり、ベランダなどにゴミを出しっぱなしにしたりしないのも有効な対策です。
ゴキブリが活発に活動するのは私たちの睡眠中なので、寝室は清潔に保ち、食べ物を持ち込まない。
一匹の卵から何匹の子が産まれるのか?
この6本足の昆虫は、紙やダンボールの上に巣を作るのが好きです。
ゴキブリは、卵鞘(らんしょう)と呼ばれる袋のようなもので一度にたくさんの卵を産みます。
種類にもよりますが、卵鞘1個で、20匹から40匹もの赤ちゃんを孵化させることができます。
段ボールの空き箱を処分しないと、知らないうちにゴキブリの繁殖地になっているかもしれません。
ダンボールは、ためないで早めにリサイクルに出しましょう。
ゴキブリは狭くて暗いところが好きなので、隠れる場所がなくなると外に出ても長くは生きられません。
家のどこに隠れているのか?ゴキブリの住処は「湿気、暗さ、暖かさ」がカギ
段ボールを片付けてもまだ安心はできません。
ゴキブリは、トイレや洗面台、シンクの下、キッチン、風呂場などの水回りが大好きです。
また、近年の住宅事情によっていつも暖かく保たれた部屋、家電製品周りの熱も、彼らにとっては格好の住処といえます。特に冷蔵庫や家具、米びつの裏や下は定期的に掃除しておきましょう。
チャバネゴキブリに関しては、室温が20度あれば年中産卵できます。
繁殖を防ぐためにも、ゴミや埃は掃除して清潔な環境を保ち、部屋は、照明をつけるなどしてできる限り明るくしておきましょう。
ゴキブリ退治
ゴキブリを殺す一番早い方法は、靴で叩き潰すことでしょう。
とはいえ、彼らは自重の900倍もの圧力にも耐えうるので簡単には死にません。
そうはいっても力任せに叩くと、体内の雑菌がまき散らされるだけでなく、かえってより多くのゴキブリを引き寄せることになります(ゴキブリをおびき出して殺虫剤や罠をしかけて一掃する目的ならよいかもしれませんが)。
どうしても問題が解決しない場合は、手に負えなくなる前に、経験豊富な専門家を呼びましょう。
テネシー州のある家庭では、ゴキブリが天井から落ちてくるほど増加したため、害虫駆除会社が霧吹きでゴキブリを退治するのに6時間もかかったそうです。
最後に、ゴキブリの産卵シーンの動画を紹介します。卵鞘(らんしょう)の仕組みや孵化の仕方、ゴキブリの繁殖能力の高さについて理解しやすいと思います。