死を覚悟した任務「神風特攻隊」がヘルメットをしている理由

2021年9月25日

神風特別攻撃隊(かみかぜとくべつこうげきたい)。

「カミカゼ」や「シンプウ」という名で知られ、爆弾をつんだ飛行機ごと敵艦につっこむ部隊。

彼らは、自分たちの命を犠牲にし、飛行機ごと敵国の船に体当たりして損害を与えるという片道の任務を負っていました。

つまり、神風特攻隊員たちにとっての「成功」は、「死」を意味します。

では、誰にも戻ってくることを期待されていないはずのパイロットたちが、なぜ保護用のヘルメットを被っていたのでしょうか

その答えは複雑ですが、1つの点から始まります。

今回は、飛行機事故でヘルメットが何の役に立つのかをもとに、神風特攻隊のパイロットらが被っていたヘルメットのナゾを紹介します。

ヘルメットが何の役に立つのか

飛行機事故では、爆発する鉄の塊や火の玉の中で地に墜落した場合、頭をプラスチック製のヘルメットで覆ってもあまり役には立ちません。

それどころか、神風特攻隊員が被っていたヘルメットは、頭と耳を覆うだけの革製の帽子のようなもので、事故からパイロットを守るものとは程遠いものでした。

なぜなら、特攻隊のヘルメットは、飛行中の彼らを保護するために設計されたものだったからです。

飛行中の特攻隊員を保護するためのヘルメット

飛行機は高高度飛行中に酷く冷え込み、耳をつんざくような騒音が発生することがあります。

特に、日本軍のパイロットは、視界確保のためにコックピットを開けて飛行することもあったため、その際に凍えるような強風が吹き付けてきます。

そうなるとどのような影響が出るでしょうか。

特攻隊員は、寒さで気を失う可能性があります。コックピットで頭をケガしたり、誤って仲間の機体に衝突したり、目標物を間違えて体当たりしたりする恐れがあるのです。

それでは任務を遂行できなくなってしまうので、用意されたのがヘルメット。

つまり、神風特攻隊員たちのヘルメットは、パイロットを守るためのものではなく、任務遂行を目的としたものだったようです。

特攻隊員の現実

戦争が進むにつれて、特攻隊員らに用意された飛行機は、燃料を削減しながら遠くまで飛ぶために軽量化が進みました。

パイロットを守る装甲板や機体を守るものは省かれ、装備や燃料の質はどんどん粗悪になるうえ、整備兵も足らない状況下で、彼らは特攻任務に送り出されたのです。

この任務では、3800人以上もの未来ある若者が、国や家族を守るためにと自らの命を犠牲にしました。

実際には、彼らのほとんどが、敵艦に近づくことさえできずに、無残にも敵に撃ち落されています。

特攻作戦は、本来の目的である航空母艦にはかすり傷一つ与えることはできず、ほとんど成果を上げることはありませんでした。

桜花特別攻撃隊

第二次世界大戦中、飛行機から、有人ロケット兵器を落として体当たりさせる桜花特別攻撃隊を描いた「THE COCKPIT ザ・コクピット」という作品があります。

これは、「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」などを生み出した松本零士の原作をアニメ界の鬼才たちが映像化したものです。

Vol.2 音速雷撃隊では、特攻隊とは何かについて、部下を人間爆弾として投下する母機のパイロットの視点でも描かれています。

以下、wikipedia参照。

桜花による合計10度に渡る出撃の結果、桜花パイロット55名が特攻で戦死、その母機の搭乗員は365名が戦死した。