背泳ぎに不可欠な姿勢とバランスにバタ足を組み合わせた練習「ストリームラインキック」のやり方について、オリンピックのメダリスト、キンバリー・ヴァンデンバーグ(Kimberly Vandenberg)さんの見本をもとに紹介します。
オリンピック選手の見本を見ると、体の位置、膝から下のバタ足の仕組み、つま先など見落とされがちな細かいポイントが分かり、背泳ぎの改善へ大きなヒントとなります。
この練習は、背泳ぎだけでなく、すべてのストロークにおける適切な体の配置、優れたバタ足の仕組み、および、いくつかの細かい点を見直して改善させるのにとても役立します。
ストリームラインキックの練習方法
体をタイトに絞ったストリームラインを保ちながら壁を蹴って背泳ぎの姿勢でスタート。手を重ね合わせ、耳をギュッと押さえつけるように体を絞って一直線にします。
ストリームラインを保ったまま、ストロークはなしでバタ足のみですすみます。
練習のポイント
背泳ぎの姿勢のストリームラインでバタ足ですすむだけなので、練習自体はとても簡単かもしれません。
しかし、以下のオリンピック選手の見本を見ると、見落とされがちな細かいポイントがいくつか示されます。
まず、キンバリー・ヴァンデンバーグさんの水面と体のラインの位置関係を見てください。
水面をゴーグルの端に合わせ、頭を水中に沈めています。
手もずっと水中にとどまっています。
水泳選手の多くが手を水面から出しており、それがボディラインの崩れにつながる可能性があります。
また、膝からつま先まで、足をほぼ完全に水中に保ちます。
これにより、脚全体が常に水にさらされ、バタ足の効率が上がります。
最後に、バタ足の間は常につま先が伸びているのも確認してください。
背泳ぎの「ストリームラインキック」の練習方法を動画で見る
ストリームラインの応用編|360度回転
背泳ぎの姿勢(仰向け)、クロールの姿勢(うつ伏せ)それぞれにバタ足のみのストリームラインで泳ぐ練習の応用として、360度回転しながら泳ぐ練習もおすすめです。
クロールの姿勢で壁を蹴ってストリームラインとバタ足のみですすみ、姿勢が崩れないように反転させます。顔を水面に出したら素早く息継ぎし、また半回転させてをプールの端まで繰り返します。
次は反対回りで同様に行います。
360度楽に回転して泳ぐためには、姿勢を崩さないように体の中心でコントロールし、絶えず頭の位置と背骨の高さを一列に整えて水の抵抗をなくすようにしてください。息継ぎの合間も呼吸を止めないで、鼻から吐き続けます。