つららは、雪のあるところならどこでもできます。
ただし、つららができるには、雪と暖かい日差しの2つが必要です。
以下に、つららが雪からどのようにしてできるのか、そもそも「雪」と「(つららのような)氷」の違いは何かについてみていきましょう。
つららの形成に必要な条件
屋根や雨どい、木の枝などからトゲのように垂れ下がった氷を見ることがあります。
この長い円錐形の氷は「氷柱(つらら)」と呼ばれ、まるで氷がアイスキャンディーのように見えるので英語では「icicle(アイシクル)」という名前がついています。
雪だるまと同じように、これらのつららも雪から作られます。
でも、雪だるまとは違って、つららは人が作るのではなく、自然にできるものなのです。
つららができるには、雪と暖かい日差しの2つが必要です。
雪と氷の違い
雪も氷も、水が冷やされて凍ったものです。
大気中で水分が凍って空から降ってきたものを雪といいます。
水蒸気から形成されたふわふわの雪は、冷凍庫でつくる硬い氷とはまったく違うように見えますが、ただその姿形が違うだけです。
つまり、雪と氷は全く同じもの「水」でできた固体なのです。
水が氷になる温度(凝固点)と氷が溶けて水になる温度(融点)
雪が降った後、地面や枝の上、屋根の上などに積もった雪は、ある一定の温度以下であれば凍ったままです。
この温度を氷点と呼びます。
それは、水が凍って氷や雪になるくらい低い温度(水の凝固点)で、摂氏0度、華氏32度。
しかし、どんなに凍えるほど寒い日でも、太陽は顔を出します。
暖かい日差しが雪に当たると、雪の温度はゆっくりと上がり始めます。
そうなると雪はどうなると思いますか?
溶けて水になる(氷の融点)のです。
ただし、雪はゆっくりと溶け、一度に全部溶けることはありません。
太陽の熱で 表面にある雪から順に溶けて水に変わります。
しかし、ここで日照時間が短いなどなんらかの要因で雪が溶ける時間が短ければ、特別なことが起こります。
つららは時間をかけて少しずつ大きくなる
まず、屋根の上の雪が溶けると、雪は液体の水となって屋根を転がり落ち、その一部が屋根から滴り始めます。
しかし、雪が溶けた状態は長くは続きません。
屋根の端に着いた液体の水は、周囲の冷気によって氷点下まで冷やされ個体の氷になります。
ただし、それはもう雪の結晶ではなく、液体からできた硬い氷です。
屋根の端にあった小さな氷の塊が、つららの始まりになったのです。
つららは、最初は小さくても、長い時間をかけて少しずつ大きくなります。
太陽が雪を溶かし、冷たい空気がその水を凍らせることで、どんどん氷は追加されていき、巨大なつららができあがるのです。
それは、何週間もかかることもあれば、数日でできることもあります。
つららのまとめ
つららのすべては、雪と、それを溶かす暖かい太陽と、それを凍らせて氷に戻す冷たい空気によって決まります。
この3つがうまくかみ合えば、屋根は完璧に冬の装いになるのです。
皆さんは、つららができる様子を見たことがありますか?
凍った雪や氷で、他にもどんな素晴らしいものができると思いますか?