竜巻はなぜどのようにして起こるのか?

竜巻の仕組み自然科学・地球科学

竜巻。それは、雷雲(積乱雲)から地表をつなぐ高速回転の空気の柱。

その名の通り、空気がまるで竜のように猛スピードで渦巻く異常気象です。回転しながらねじれるので、ツイスターと呼ばれることもあります。

このような異常な現象は、なぜ、どのようにして発生するのでしょうか?

実のところ「竜巻」の正確な原因は解明されてはいませんが、以下に少しずつ分かってきた発生の仕組みについて紹介します。

竜巻は強い積乱雲で発生する

竜巻は、巨大で強力な積乱雲で発生します。特に分厚さが15キロメートルにも及ぶ積乱雲は「スーパーセル」と呼ばれ、竜巻発生の兆候として注視されています。

ある方向から流れてきた冷たくて乾燥した空気が、別の方向から流れてきた暖かくて湿った空気とぶつかると、冷たい空気は重いので、暖かい空気の下に滑り落ち、それを押し上げます。

このとき生まれる風が「上昇気流」です。

竜巻が起こるには、この上昇気流が必要となります。
https://cucanshozai.com/2022/11/what-if-all-clouds-disappeared.html

上昇気流が竜巻になる仕組み

空気が上昇すると、気温が低い上空で水蒸気は冷やされて水滴に変わります。

この水蒸気が水に変わるときに放出される「熱エネルギー(凝結熱)」が、竜巻のエネルギー源となるのです。

この凝結熱で温められた空気はさらに激しく上昇し、この凝結が起こるほど、どんどん上昇気流は強くスピードを増して竜巻になります。

この動きの速い空気は高速で渦巻く雷雨を引き起こし、上空にエネルギー源となる水蒸気がたくさんあるほど、また、竜巻の内側と外側の温度差が大きいほど、竜巻を維持し続ける可能性があります。

逆に、空気の温度差がなくなり、大気中の水分量が減ると、竜巻を形成した積乱雲は勢いを失っていくのです。

自然界で最も強力な威力をもつ竜巻

竜巻が発生すると、自然界で最も強力な力の1つになります。

竜巻の風は世界で最も強く、平均して時速100キロから200キロ、ハリケーンよりもさらに強く、ときには時速500キロ近くまで達することもあります。

その威力は、車やトラックなどの重いものを空中に持ち上げるほど強く、音も大きいのです。

ハリケーンを実際に経験した人は、巨大な轟音列車のようだと言いますが、新幹線ほど速く移動することはなく、通常は50キロメートル程度のスピードで陸地を移動します。

竜巻の兆候は分かりにくい

天気というのは本当に予測できないもので、何が起こるかを事前に知ることはできません。

なかでも竜巻は、特に予測が難しいといわれています。

竜巻は、世界のどこでも発生する可能性があり、通常は数秒から1時間程度でおさまります。

しかし、この猛烈な空気の渦巻きは、速度を上げたり、減速したり、方向を変えたり、ときには立ち止まったりでき、過去には17時間も続いた竜巻の記録もあります。

実は、世界中の竜巻の三分の二は、北極の冷たい空気とカリブ海からの暖かい空気がぶつかりやすい北米で発生しています。

特に春の終わりから初夏にかけて、ダコタ州からテキサス州などアメリカ中西部によくみられます。

竜巻は非常に強力で予測不可能なので、気象学者は竜巻の研究に多くの時間を費やしています。竜巻がいつどのように形成されるのかを正確に理解し、なんとか発生する前に予測したいのです。

竜巻が発生したときに何が起こるかをよりよく理解するために、竜巻になる前の嵐や竜巻を形成する巨大な積乱雲(スーパーセル)を発見しようと、アメリカ中部で嵐を追い続ける「ストームチェイサー(竜巻追跡)」と呼ばれる人たちもいるほどです。

彼らは、映像を撮影するだけでなく、ときに竜巻の進路に先回りして追跡装置や観測装置を置くなど、まさに命の危険と隣り合わせの攻防戦を繰り返しています。

現在、まだ決めてには欠けますが、どの雷雨が竜巻を発生させるほど強いかを予測する能力は向上しています。

もし、破壊的な嵐の訪れを早期に発見できれば、近くに住む人々に竜巻が来るかもしれないという警告を与えることができます。

これは、異常気象に対する人々の準備を支援する気象学者の最も重要な仕事の一つであり、気象の仕組みを理解するのにも役立ちます。

参照元:What is a Tornado? 

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