なぜ雨雲は灰色っぽいのか?

キッズサイエンス

なぜ雨雲は、通常の雲のように白ではなく、暗い灰色をしているのでしょうか?

それは、雲の厚さ(高さ)のためです。

雲の厚みが増すほど、私たちの目に届けられる光の量が少なくなるからです。

以下に、白い雲と雨雲の違いをもとに、雲の種類によってなぜ色が違ってみえるのかを見ていきましょう。

白い雲と雨雲の違い

まず、雲のでき方は、上空で冷やされた水蒸気が、大気中のチリに付着して凝縮され、水滴や氷の結晶となって形成されます。

青い光を散乱させる大気中の粒子(水蒸気)とは異なり、雲の粒子(水滴や氷の結晶)はすべての色の光を均等に散乱(あらゆる方向に反射)させるため、白色の光を生み出すのです。

しかし、水滴や氷の結晶がたくさん集まってできた雨雲は、それだけ厚みが増しています。

そのため、光をあちらこちらに散乱させてしまい、それだけ雲を通り抜ける光の量が少なくなるのです。

結果的に、雨雲の下側まで届く光が少ないので、私たちが下から見上げると暗い色に見えるというわけです。

この効果は、水滴が大きくなるにつれて特に目立ちます。

雨や雪を空から降らせる直前の雨雲にもなると、水滴が大きく、光を何度も散乱させるだけでなく、吸収効率も高くなるため、下から見るとどんよりと暗い色に見えるのです。

参照元:why are rain clouds dark?