グミベアで浸透圧が学べる実験方法

グミベアを使った浸透圧の実験夏休みの科学実験

「浸透圧って何だろう?」

ここでは、子供にもわかりやすいようにグミベアを使って、家で浸透圧について学べる簡単な科学実験を紹介します。

浸透圧のイメージがわきにくい人は、満員電車を思い浮かべてみてください。

人(水分子)が満員、空いている車両があり、その間の扉(半透膜)が開いたとします。すると何が起こると思いますか?

人々は、窮屈な車両から分散しようとするでしょう。しかし、その扉が大人(溶質)には小さすぎた場合、小さくて運動量の多い子供(水分子)が、大きな大人の間を抜けて真っ先に出ていくかもしれません。これと同じようなことが溶液中で起こるのです。

浸透圧とは、濃度の異なる液体の間で、半透膜を通って、うすい液からこい液に水分が移動する圧力のことです。

グミには、表面に穴がたくさん開いた半透膜があります。この穴は水のように小さくて電荷を帯びていない粒子は通しますが、液に溶けている(塩や砂糖のような)大きな粒子は通しません。

その結果、濃度の差によって水分が外に出て行ったり、吸水したりして時間の経過とともにグミベアの大きさを変えます。

以下の実験方法をもとに、ぜひ子供たちがミニ科学者になって、それぞれのグミの大きさがどのように変化するかを予想して記録し、結果と比べてみましょう。

浸透圧を学べる実験方法

  1. グラスを5個用意します。
  2. 左のグラスから順に、水、コーラ、砂糖 (大さじ1)水、塩 (大さじ1)水、酢を入れます。それぞれの液の分量は½カップです。
  3. それぞれのグラスにグミを入れます。
  4. 12時間待ってから、それぞれのグミを見てみましょう。

下の写真は、元のグミ、水、コーラ、砂糖水、塩水、酢の順に並べたものです。大きさを比べてみましょう。どのような違いを見つけることができますか?普通のグミと比べてどうですか?

浸透圧を学べる実験方法

実験結果を考えよう

それぞれのグラス内で、グミベアと溶液は同じ濃度に変化しようとして、濃度が薄い方から濃い方へ水分子のみ移動し始めます。その結果、時間が経つとグミベアの大きさが変わったことが分かります。

たとえば、グミベアは、(水とゼラチンと砂糖を加熱して作られるため、その過程で水分は蒸発しており)水分があまり残されていません。そのため、浸透圧のプロセスによって水分子がグミベアの中に移動し、グミベアは大きく膨らみます。

水に浸けても色はそれほど変化はありませんが、形は損なわれ、色と質感(弾力)は失われていました。

塩水に入れたグミは、小さく縮み、表面はねばねばしています。ナメクジに塩をかけると小さく縮むのもこれと同じ原理で、半透性の細胞膜から、体内の水分が外へ出ていくためです。

酢は、酢酸の希薄溶液なので、ゼラチンを分解してしまい、形はほとんどなくなってしまいました。

参照元:Gummy Bear Simple Science Experiment for Kids