「百獣の王」と呼ばれているライオンですが、この大きな動物を操る方法があります。
なんと、イスを使うと、ライオンはアリと同じくらい扱いやすくなるようです。
1世紀以上前、ライオン使いのクライド・バッティ氏は、イスが生き残るための重要な道具であることを証明しました。
彼は、ライオンをはじめ、トラやハイエナなどの獰猛な野生動物をサーカスで手なずける演目「fighting act」で有名になった人物です。
いったい彼は、どうやってそれをやってのけたのでしょうか?
ライオンにはイスが有効
サーカスでクライド・バッティ氏は、ムチとイスを持って登場しました。
しかし、ムチは演出にすぎず、人々がムチに注目する中、重要な仕事はすべてイスが行っていたといいます。
クライド・バッティ氏は、イスの脚をライオンの方向を向く高さまで持ち上げると、ライオンが混乱することを知っていました。
実際には、自伝書で彼は、ライオンなどの野生動物を扱ううえでイスが有効に働くことは自分が発見したことではなく昔から使われていたテクニックであることを記しています。
その理由は以下のように考えられています。
野生動物にイスが効果的な理由
顔の前にイスを向けると、ライオンはイスの4本の脚に同時に集中しようとします。
一般的に動物は、イスの4つの脚をそれぞれ別固体の存在として認識するため、単一のターゲットに焦点を合わせることができなくなるのです。
多くの選択肢に直面し、焦点が分かれたライオンは混乱し、次に何をすべきかわからなくなります。
このジレンマが複雑に絡み合い、ライオンは、イスを持つ人を攻撃するのではなく、動かずに固まって変化が来るまで待つことを選択するのです。
どうやらライオンも、人間と同じように同時にたくさんのことに集中しようとすると、何から始めたらいいのかわからなくなり、思考が混乱してしまうようですね。
参照元:Taming Jungle Kings Aka Clyde Beatty Tames Jungle Kings Lner