モンゴルやチベットの山地に生息するずんぐりむっくりのマヌルネコ。
ネコ科の中で一番毛が長く、毛が密集しているふわふわの野生のネコです。
そして、世界中のどのネコよりも脚が短いネコ。
短い脚はメリットでもあります。重心が低く、耳も丸いため、忍び寄るときに岩場や草原にとけこんで目立ちません。
以下に、世界で最も不機嫌なネコと呼ばれるマヌルネコの狩りの様子を動画とともに紹介します。
マヌルネコの狩り
マヌルネコは、極寒の地で体温を保つためには、一日に5匹ものげっ歯類を捕まえなければなりません。
素早く逃げる獲物を追いかけるのは苦手ですが、岩がゆっくりと動くように静かに忍び寄ってとびついて捕獲します。
しかし、深い雪の中は、長い時間待機するには向いていません。
雪の中でじっとしていると、毛穴が冷たくなってしまうため、獲物に近づくときにもときどき体を震わせるようにして血液循環を促さなければならないのです。
これは、代謝を上げて集中力を高めるためでもありますが、体を震わせる音に気づかれて獲物に逃げられることも。
マヌルネコの狩りは3回に1回成功すればよいほう。まさに薄氷の上を歩くような生活で、世界で最も不機嫌な猫という評判があるのも不思議ではありませんね。
ずんぐりむっくりの体をゆっくりと動かす様子は、見ているだけで抱きしめたくなるほど愛嬌があります。
マヌルネコの狩りの様子は動画で見ることができます。
World’s Grumpiest Cat I Frozen Planet II I BBC