私たちが飲んだ水分は、3~6時間程度で尿として出てきます。
これらの尿は腎臓でろ過、再吸収、分泌という3つの主なステップ作られます。
腎臓の仕事は、血液をきれいにすること。
そして、その血液は、酸素のように私たちの体にとって重要なものを運んでいます。
しかし、余分な水分や老廃物など、私たちが必要としないものも含まれているため、それらの余分なものを体外に排出するのが尿なのです。
驚いたことに、腎臓には毎日150リットル近い血液が送られ、ろ過されていますが、そのうち不要なものとして排出されるのはほんの1%に満たない1リットルくらいなのです。
では、以下に尿が実際にどのように作られているのかをみていきましょう。
尿のつくられ方
まず、血液が腎臓に送られます。
腎臓には顕微鏡が必要なほど小さなフィルター(ネフロン)が100万個以上もあります。
このフィルターには、毛細血管が糸のように丸まった「糸球体」があり、ここで血流から水やその他の物質をろ過します。
ろ過
腎臓に送られた血液は、血圧によって毛細血管から糸球体に押し出されてろ過されます。
そこで、血液中に血球と大きなタンパク質を残して、余分な水分や老廃物、塩分や毒素がなどの小さなものは通過します。
これが、尿の形成の始まりです。
再吸収・分泌
糸球体で吸収された老廃物の液は、原尿として尿細管と呼ばれる細長い管に送られます。
あまり知られていませんが、この腎臓から出る原尿(一日150リットル)にはまだ電解質や栄養分(グルコースやアミノ酸、小さなタンパク質)など有用な成分が含まれているため、その99%近くが尿細管で再吸収されています。
同時に、老廃物イオンと水素イオンなどが、毛細血管から尿細管に入り(分泌)、尿となります。
これらが尿管に入り、膀胱に送られ、トイレに行くときまで蓄えられます。
このようにして腎臓から出て、尿細管で再吸収された水分はきれいになった血液に戻され、全身の細胞に送られていくのです。