キツネは、1メートル下の雪深く埋もれた野ネズミを、敏感な聴覚と地球の磁場を感知する能力を利用してピンポイントで捕らえられます。
以前、犬が地球の磁場を感じ取り、体の向きを南北の軸に沿わせて排泄する話を紹介したのを覚えていますか?
実は、キツネも、賢いイヌ科の動物で、地球の磁場を感じ取り、それを狩りに利用するという驚くべき特技の持ち主なのです。
以下に、キツネがどのように狩りをするのかを見ていきましょう。
キツネは見えない獲物をどうやって捕らえるのか?
深い雪に覆われ、見渡す限り真白な氷の毛布。
ここで獲物を捕まえる確率は絶望的に思えます。
しかし、アカギツネは、姿の見えない雪の下の獲物に向けて頭からダイブし、ほぼ正確に捕らえる技をもっています。
いったいどうやって狩りを成功させているのでしょう。
聴覚と磁場を感じ取る能力による狩り
キツネは、何かに狙いを定めていますが、それにはとてつもない集中力と、完全な静寂が必要です。
彼の耳は、雪の下からかすかに聞こえるネズミの音を聞き取ることができます。
しかし、ある方角を向いていない限り、狩りはほとんど成功しません。
信じられないような話ですが、科学者たちは 、聴覚からの音源をもとに、キツネが実際に惑星の磁場を探知して、それを使って距離を計算し、狙いを定める位置を確認していると考えています。
そして、それは、北東方向(北から)、または、真逆の南西方位に向けてジャンプした場合にほぼ75%の確率で食事が保証されるそうです。
獲物に命中させるために使用する数式は、わずかな気の迷いで狂わされるほど繊細なものです。
当サイトでも、サメやカメ、ハトなど磁場を利用して行動する動物をたくさん紹介してきましたが、磁場から獲物との距離を測って狩りに利用する動物もいるなんて驚きました。
参照元:
・Directional preference may enhance hunting accuracy in foraging foxes
・Predation by foxes aided by Earth’s magnetic field