冷凍庫で保存していた食品に、霜のようなものがびっしりとこびりついてしまうことがありますが、結論からいうとこれは食べても問題はありません。
しかし、食感や味わいなどの食品の質を落としてしまうのでできれば避けたいもの。
実は、この霜のような細かな氷の正体は、「冷凍焼け」と呼ばれるもので、冷凍庫での食品の保存期間が長いほどよく引き起こされます。
ここでは、冷凍焼けとは一体何かについて、主な原因や安全性、効果的な予防方法を中心に分かりやすく紹介します。
冷凍焼けとは何?食べてもよいのか?
米国議会図書館のデータによると、冷凍焼けとは「十分に密閉されずに冷凍保存された食品から、水分が奪われた結果として引き起こされる現象」です。
冷凍焼けした食品は、部分的に灰色がかった褐色に変化したり、全体的な色味や味わい、食感などが変わり、食品の質を落としてしまいます。
もちろん、冷凍保存する期間が長くなればなるほど酸化が進行し、栄養価も落ちています。
しかし、米食品医薬品局(FDA)によると、食品の質には影響を与えますが、食品の安全性には問題はないので、たとえ冷凍焼けをしても食べることは可能です。
冷凍焼けの原因について
食品を冷凍庫に入れると、食品内に含まれる数千にも及ぶ水分子が凍結して、氷結晶が生じます。
これらの水分子は、凍結する際に、冷凍庫の最も冷たい部分の重力に引きよせられます。
これが、冷凍庫の側面によく見られる氷の塊の原因です。
そして、水分子の損失によって干からびた食品は、冷凍焼けを引き起こします。
冷凍焼けの効果的な予防方法
まず、食品が空気に触れないように、しっかりとラッピングしたり、密閉容器に入れて保存します。
長期間冷凍庫に食品を放置しないで、できる限り早めに使い切りましょう。
このとき、冷凍庫の温度は可能であれば0度以下に保つようにしましょう。
冷凍庫内の温度が低温に保たれないと、食材は溶けたり凍ったりを繰り返してしまい、再結晶化を引き起こして、冷凍焼けを加速してしまいます。
特に、夏場は扉の開け閉めを頻繁に行わないように注意してください。
冷凍庫での食品の保存期間の目安としては、ベーコンが1ヶ月、ソーセージは1、2ヶ月、ひき肉は3、4ヶ月、ステーキ肉は6ヶ月、スープやシチューは2、3ヶ月、ピザやチキンナゲット(調理済み)は1、2ヶ月だといわれています(Foodsafety.gov参照)。